【知りたい】syudouはこの5曲を聴いてハマれ!

【知りたい】syudouはこの5曲を聴いてハマれ!
ネットカルチャーとロックカルチャーを行き交う独自の存在感。ボカロ文化圏を経由した令和ポップ全盛時代にダークヒーロー的なセンスで、多種多様なジャンルを縦横無尽に駆け巡るアッパーかつパンキッシュな固有のサウンドを構築。Adoへの楽曲提供で社会現象となった“うっせぇわ”のヒット後も、自ら歌唱する表現者として精力的な作品リリース、ライブ活動によって、ロックの解釈をアップデートしていくチェンジメーカー。そんなsyudouというアーティストを知るうえで欠かせない5曲を厳選ピックアップ。その奥深い魅力の深淵へと誘おう。(ふくりゅう)


①邪魔

1stボーカロイドアルバム『最悪』収録。syudouらしさを代表する心の奥底から湧き上がるヘイトを吐き出すパンキッシュなナンバー。おどろおどろしいサウンドながらも、中毒性高いメロディの流麗さ。《アタシが善とは思わぬが/お前が善などヘドが出る》という耳に残る、思わず口ずさみたくなるフレーズ。サビで高揚する、ライブで合唱可能なラララのコーラスなど、ヒットソングとしてのポテンシャルはセルフカバー前のボカロ曲時点で高かった。2022年4月に行われたAdoの初ライブ「喜劇」で、カバーされていたことも印象深い。

②ビターチョコデコレーション

1stボーカロイドアルバム『最悪』収録。会社員時代に生み出したナンバーであり、その人気を裏づけたスマッシュヒットチューン。歌詞で展開される《人を過度に信じないように/愛さないように期待しないように》という拗れた性格、ネガティブな心情を、ピコピコしたキュートな打ち込みサウンドで、ビターチョコレートのコーティングのように隠そうとする。「あるある」な事象を紡ぎながら、押し殺しても思わず滲み出てしまう狂気のポップセンス。歌詞を見事に具現化する、繊細なボーカリゼーションの妙にも着目すべし。

③アンチテーゼ貴様

2015年発表の初音ミクによるボーカロイドバージョン、アルバム『最悪』でのセルフカバーと二度歌詞を変更して発表。ファンの間でも絶大な支持を得ている楽曲である。2022年9月発表の“アンチテーゼ貴様 -改-”では、ミュージックビデオも作られた。“アンチテーゼ貴様 -改-”では、冒頭の《通勤快速 喪服の凡夫で一杯です》が《通勤快速乗らなくなりもう結構です》へと、現在のsyudouの等身大に状況がアップデート。打ち込み主体だったサウンドはバンド演奏により、ダークでポップな躍動感のあるハイブリッドな音色へと進化している。

④爆笑

1stアルバム『露骨』収録。タイトルや歌詞から連想させるのは、『M-1グランプリ 2020』優勝で2017年出演時の雪辱を果たしたマヂカルラブリーの大逆転劇。イントロにも出囃子に似たフレーズが盛り込まれており、聴き手を盛り上げる。楽曲発表の夜、野田クリスタルが『オールナイトニッポン0』にて“爆笑”を「マヂカルラブリーのことを歌っている」と早速取り上げ、「最強のキャラソン」「『M-1』優勝後のいちばんの御褒美」と“爆笑”を評価し、syudouも「“爆笑”はマヂカルラブリーを題材にした曲」だと宣言している。

⑤インザバックルーム

1stアルバム『露骨』収録。アニメ『チェンソーマン』第5話エンディングテーマとして書き下ろした楽曲。出口の見えない心情の揺れ、永遠の悪魔に閉じ込められたループ感など、第5話の世界観を表現した楽曲となっている。不協和音を奏でるSE音とハンマービートが絡み合う、耳に残る中毒性の高い展開。耳覚えのあるイントロ、がなりボイスの使用など、syudouらしさがいっぱいなサウンドセンス。自分の衝動に素直に生きる主人公デンジの物語とともに、自らの音楽ヒストリーをも重ね合わせる手腕は見事である。


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