【知りたい】SPARK!!SOUND!!SHOW!!の中毒者の激増が止まらないのは何故か!?

【知りたい】SPARK!!SOUND!!SHOW!!の中毒者の激増が止まらないのは何故か!?
SPARK!!SOUND!!SHOW!!。通称スサシは今年多くの人にその存在を発見され、注目を浴び、各地で大旋風を起こしている。彼らのプロフィールよりも、まずは現場で何が起きているのかを、先にお伝えしたい。6月の「SATANIC CARNIVAL '19」、10-FEET主催による「京都大作戦2019〜倍返しです!喰らいな祭〜」と立て続けに大型フェスに初出演(今年はほかにも続々とフェス出演が決まっている)し、観る者に凄まじいインパクトを与えた。僕は前者のフェスでライブを観たが、序盤から破天荒なテンションで飛ばしまくり、曲が進むにつれて観客を一人残らず興奮状態に誘い、フロアの熱気はみるみると急上昇! 曲を知ってる知らないに関係なく、音の渦にオーディエンスを巻き込んでいくエネルギッシュさは、他のアクトを脅かすポテンシャルを発揮していた。俗に「置きにいくライブ」という言い方があるけれど、彼らの辞書にその言葉はない。何もかもマックスに振り切れた捨て身の攻めっぷりにロックの原始的なパワーさえも感じたほどだ。ちなみに、後者のフェスにスサシを初抜擢した10-FEETのTAKUMAもTwitterで彼らを絶賛している。

ここで彼らのバンドキャリアを簡単に振り返ろう。タナカユーキ(Vo・G)、チヨ(B・Cho)を中心に大阪で結成。幾度のメンバーチェンジを経て、タクマ(Key・G・Cho)、イチロー(Dr・Cho・169)が加入し、現4人体制に固まった。これまでミニアルバムやシングルを発表、昨年には1stフルアルバム『火花音楽匯演』が完成。そして、このたび1年3ヶ月ぶりに2ndフルアルバム『NU BLACK』をリリースするに至るのだが、今作はスサシの表現欲求が大爆発した強力作である。音楽的にはパンク、ハードコア、メタル、ラウド、ヒップホップ、エレクトロミュージックなど、多彩な要素が混在したロックサウンドを掲げている。一口ではとても語り切れない曲調ばかりだ。《正直ジャンルがなんとかよくわからんからとりあえず名乗る/"CHAOS POP"》(“スサシのマーチ”)と、どこにも属さないサウンドを自ら歌詞の中で定義付けていて、言い得て妙。いろんなジャンルが混在しつつも、アバンギャルドに走らず、耳に残るキャッチーなメロディがどの曲にも息づいている。既聴感があるけれど真新しい。もっと言えば、《グサッと刺さってズバッと裂く》("SCAR")という歌詞通り、とんでもない刺激性に溢れている。まさにカオスポップだ。


基本は日本語詞をベースにしているものの、彼らの場合はその言語センスも非常にユニーク。型破りなサウンド同様にブッ飛んでいる。《えっちらおっちら バンバンバーン》("感電!")、《ゴッドファーザーあっかんベロベロバー》("†黒天使†")など、脳の天辺から噴出したような、こうした発語感のいい言葉選びも楽曲を勢いづかせている要因だろう。キャッチーだけど、斜め45度から飛び蹴りを浴びせてくるポップ感がたまらない。それが中毒症状を引き起こす楽曲の魅力にもなっている。また、後半の"ミッドナイトサイダー(♂♂♂♂ Ver.)"、"密"、"ソウルナンバー"ではレトロな雰囲気漂う歌モノナンバーも収録。聴き手の脳味噌を闇雲に掻き回すだけではなく、ホッと安らげる懐の深いアプローチも効果的であり、彼らの音楽的引き出しの多さにも驚く。


"ヘビーローテンション feat.YUKITERO(空きっ腹に酒),KAITO(Paledusk)"、"Swinga! feat.R-指定(Creepy Nuts)"のゲスト参加2曲を含めた全11曲。一度聴いたときはビックリ、二度三度と聴くにつれて、唯一無二のスサシワールドに多くのリスナーが引きずり込まれることだろう。音源はもちろん、ライブを観てもらえれば、衝撃を受けると同時に一目惚れすること間違いナシだ。(荒金良介)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする