【知りたい】ニガミ17才とは何者なのか?奇天烈かつ高度なバンドの中毒性について

目下、すさまじい勢いで話題沸騰中のバンド、ニガミ17才。9月末からだけでもテレビ出演が相次ぎ、フジテレビ『HEY! HEY! NEO!』や『Love music』、日本テレビ系情報番組『ZIP!』などに露出。変態性、破天荒なエピソードやパフォーマンス、あるいは平沢あくび(Syn)のかわいさなどが各メディアで取り沙汰されている。


が、ここではやはりその音楽に注目したい。そもそもの来歴は、2013年に岩下優介(Vo)が嘘つきバービーを解散。その後、元ミドリの小銭喜剛(Dr)、小銭とセッションで出会ったイザキタツル(B)、嘘つきバービーのファンで役者をしていた平沢の4人が揃い、2016年に始動。2017年に1stミニアルバム『ニガミ17才a』を、翌2018年に2nd『ニガミ17才b』をリリースした。ロック、オルタナ、マスロック、プログレ、ミクスチャー、ファンク、R&B、ダンスミュージック……すべてがごった煮でありつつも洗練され、過去のどんな楽曲とも似ていない唯一無二のアレンジ。尖りアングラな世界観を、リズムとメロディを媒体に桃源郷へ昇華してしまう。それはある種の救済か、生きるなかでのあれやこれから一時でも解放してくれる、魔法のような奇跡である。と、言葉にすれば簡単なことのようだけど、それができるのは響きがキャッチーだという点がデカい。符割だったり、音選びだったり、一つひとつの歌詞だったりはめちゃくちゃ先鋭的だけど、さらっと聴いても超ノレる、楽しい、ヤバい!


つまり、ニガミ17才がやってるのはマイナーな音楽ではない。普通の人間が気づいたらハマり、抜け出せなくなって、知らぬ間にイカされちゃうような、そういう中毒性を備えている。さて、それでもあなたは、試しに聴いてみることができますか?(秋摩竜太郎)