THE BACK HORN

GALAXYを震撼させた、生きていく意志

いつものように山田将司 (Vo)、岡峰光舟 (Ba)、松田晋二 (Dr)の3人が堂々と、菅波栄純 (Gu)がSEと盛大なハンドクラップに乗って奇天烈ダンスをしながらオンステージ。いや、栄純の動きはいつにも増してキレキレ、気合いが迸っている。「こんにちは、THE BACK HORNです」(山田)の合言葉を皮切りに“刃”へ。風神雷神のごとくステージ両端を支配する光舟と栄純は、初っ端から前方へ身を乗り出し狂騒を掻き立てる。終盤、山田が手を目一杯伸ばしマイクをフロアへ向けると、鳴り響いたのは「オーオーオー!」の大合唱。なんだこの絶景。さらに“ブラックホールバースデイ”の、うねる闇を切り裂く閃光のように眩いメロディが会場中に響き渡っていく。

松田がMCで丁寧に挨拶をした後、放たれたのは“罠”と“カラス”。エロスとタナトス、それをカオス渦巻く変態サウンドで爆発してみせた。ここからはまさに疾風怒濤。必殺キラーチューン“コバルトブルー”に続き“魂のアリバイ”に入る。《刻め刻め ここで確かに/俺たち生きていると》。昔のように命を投げ出して叫ぶことよりも、生きていく意志を叩きつけるほうが何倍も力強い。そのことを、今の彼らは知っているのだ。そして“シンフォニア”でこれでもかとダメ押しをする。

「何度も何度も、どんだけ絶望を見ても、なんか光があるっていう。そんな気持ちを忘れないようにして、2017年を生きていきたいと思います。来年もどうぞよろしく!」、山田が切実な想いをこぼしてから“With You”が届けられる。とてもあたたかな光を残し、ステージを後にした。秋のホールツアーの新鮮な息吹も、先日の自主企画で轟かせた旧来の魅力も。年の瀬にふさわしい、すべてをブチかます最高の時間だった。(秋摩竜太郎)

「ROCKIN'ON JAPAN3月号」(1/30発売)の付録は、このフェスのすべてを詰め込んだ特別別冊。全アクトのセットリスト、ライブ写真を完全網羅!

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