ザ50回転ズ

自由を謳歌する快音ロックンロール!

リハからMOON STAGEの外で食事をしているお客さんにまで「夜中にご飯食べたら太るよー!」(ダニー/G.Vo)と、貪欲に呼び込みをかけたザ50回転ズ。4年ぶりの登場にフロアからは「おかえりー!」の声が飛んだ。「オーイェーイ! 俺たちの声聴こえるかー? 久しぶりやな」と、ダニーも返す。一発目は“50回転ズのテーマ”。一撃一撃がバズーカ砲みたいに重たいボギー(D.Vo)のドラムに、轟音で刻みまくるドリー(B.Vo)のベース、ダニーのロックンロールなギターが目印のご機嫌で痛快なロックンロール野郎のお出ましだ。

「青いジャケットにおかっぱの親父たちが飛び跳ねてるなんて異常事態だから! ステージの下、照れることないよ。みんなは人の目を気にしすぎる。みんなは自由でいいんだよ!」というダニーらしいMCから、容赦なく浴びせかけた“レッツゴー3匹!!”。その後、熱狂を一変させたのはロマンチックなミディアムポップ“サムクックがきこえる”と“Vinyl Change The World”だった。ザ50回転ズといえば、爆音の熱血ロック集団のイメージだと思うが(それも間違ってない)、ロマンチックな歌詞や極上のメロディも魅力的だったりする。とりわけ中盤の2曲はそんなザ50回転ズのおセンチな一面がフィーチャーされた素敵なナンバーだった。

しかしそのままでは終われない。ラストはドリー歌唱の“YOUNGERS ON THE ROAD”と、高速ツインボーカルで再会を約束する“おさらばブギウギ”で、フロアを再着火。終わってひと言、「ロックンロール最高!」、そう叫びたくなるステージだった。(秦理絵)

「ROCKIN'ON JAPAN3月号」(1/30発売)の付録は、このフェスのすべてを詰め込んだ特別別冊。全アクトのセットリスト、ライブ写真を完全網羅!

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