GOOD ON THE REEL

今を懸命に生きるからこそ未来が見えるんだ

ゆっくりと千野隆尋(Vo.)、伊丸岡亮太(Gt.)、岡﨑広平(Gt.)、宇佐美友啓(Ba.)、高橋誠(Dr.)の5人がひとりずつオンステージ。「今年も残すところあと3日! 最高の夜にしよう!」。千野がそう叫ぶと“雨天決行”が始まった。エネルギッシュなエイトビートと絡み合うギターのロングトーン。そんな絶妙のアンサンブルに乗り、エモーション溢れる歌が観客ひとりひとりの心へ届けられる。続いて、闇夜を照らす灯台のように温かいリフが最高な“サーチライト”へ。《その手を伸ばした》という歌詞に合わせて千野とお客さん全員が手を掲げる。この感動的な光景に、思わずグッときてしまった。

「もう年末ですね。カウントダウンライブだよ。毎年さ、年末になると『1年ってあっという間だったな』って言う人多いと思うんだけど、俺もそのひとりで。たとえどんなことがあっても、あっという間だったなって思うものだと思うんです。今日も、きっと明日になったらあっという間だったなって。それだったら2016年に後悔を残さないように、今日を満喫して、楽しんで帰ってほしいと思います」という千野のMCのあと、披露されたのは“シャボン玉”だ。いつか割れようとも、ただその時を漂うシャボン玉のように儚いバラードが響き渡った。

ここで一転、軽快なダンスナンバーの“シャワー”がフロアのテンションを高めていく。ラストは「今年が終わる時にみんなが笑っていられるように、願いを込めて歌います」(千野)と“ハッピーエンド”。潔いほど「今」のライブをした。そんな彼らだからこそ、輝く未来を掴めるのだと思う。(秋摩竜太郎)

「ROCKIN'ON JAPAN3月号」(1/30発売)の付録は、このフェスのすべてを詰め込んだ特別別冊。全アクトのセットリスト、ライブ写真を完全網羅!

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