The Birthday

どこまでも広がったコズミックパーティー

いつものように“Sixteen Candles”のSEがかかると、そこはもうThe Birthdayのための空間である。フジイケンジ(Guitar)、ヒライハルキ(Bass)、クハラカズユキ(Drums)、そして沸き立つ観客に手を上げて応えるチバユウスケ(Vocal & Guitar)がオンステージ。《ロックンロールに溺れようぜ 朝から晩まで寝てる時でさえ》と“Buddy”からライブをスタートさせた。

お次は“I KNOW”。貫禄たっぷり、王者の風格を十二分に漂わせる彼らだけど、強靭なドラムにブルージーなフジケンのギターが乗り、チバのリフが加わり、ベースも揃ってバンドが一体となるまでのセッション風イントロ。そのフレッシュさ、バンドだけが持つマジックのようなエネルギーはびっくりするほど新鮮だ。溢れるパワーで愚直な16ビートを猛進させ、最新シングル曲“夢とバッハとカフェインと”へと繋げる。このCOSMO STAGEで聴く《どこまでも広がるCOSMIC/いつまでも広がるCOSMIC》。……なんて最高なんだ。

「ずいぶんたくさん入ってんな!」とゴキゲンなチバは、サングラスとギターを置いてハンドマイクに切り替える。赤い照明のもと“Red Eye”が始まった。ハネたビートに乗り、蝶のように舞うブルースハープ、乾いたギター、腰に響くベースが極上にセクシーだ。あっという間にラストソング。「ハイ!」(チバ)の一言からアカペラで「とんでもない歌」が鳴り響く。そう、“くそったれの世界”だ。どデカイスケール感のバンドサウンドと共にシンガロングが響き渡る様は、たしかにとんでもない光景である。そしておもむろにビジョンに映ったクハラカズユキが、とってもいい顔で叩いていたのが目に焼き付いて離れない。(秋摩竜太郎)

「ROCKIN'ON JAPAN3月号」(1/30発売)の付録は、このフェスのすべてを詰め込んだ特別別冊。全アクトのセットリスト、ライブ写真を完全網羅!

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