サカナクション | COUNTDOWN JAPAN 16/17

EARTH STAGE 12/30 19:30

「自由」が鳴り続けている

SEで和太鼓が響き、5台のPCにサングラス＆ヘッドホン姿のメンバーが向かう、おなじみのフォーメーションで“ミュージック”からスタート。後半のブレイクでそれぞれの持場についてから曲が再開した瞬間のフロアの爆発っぷり、鳥肌が立った。と思ったら続く“アルクアラウンド”が始まった瞬間、それを軽く超える大爆発が……和装の踊り子2名がステージに華を添える“夜の踊り子”でも……和太鼓バンドGOCOOの12名が加わって叩きまくり、山口一郎(vocal guitar)がグラフィックポイを振りまくる“SAKANATRIBE TRANCE MIX”では、もうえらいことに……そのままノンストップで突入した“アイデンティティ”では《どうして》の絶叫大合唱が……。

曲そのもの、音そのものは「踊れる」という軸から外れないサカナクションだが、オーディエンスはその曲のルールに従って盛り上がってるんじゃなくて、自然発生的に声をあげたり、歌いたいところで勝手に歌ったりしている感じ。今鳴っている音と自分との一対一で、それぞれ思い思いに孤独に自由に楽しんでいるクラブのフロアの空気が、サカナクションのライブからはなくならない。どんなに、というか、こんなにでっかい規模になって、何年も経っているのに。
“ルーキー”“多分、風。”“新宝島”“Aoi”……ってすごいな、このセットリスト。そんなふうに出し惜しみなしに本編を駆け抜け、アンコールで“さよならはエモーション”を追加してくれて終了。最高の時間でした。（兵庫慎司）