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GALAXY STAGE12:00

最高の「不穏きわまりない幕開け」!

「GALAXY STAGEをCrossfaithで始められる。なんてかっこいいフェスなんだ、と思います」と、前説のROCKIN'ON JAPAN総編集長山崎洋一郎に紹介されたCrossfaith。その言葉に応えるように、一発目からいきなりとんでもない音がGALAXY STAGEを満たすことになる。「幕張ー! 死ぬ気でかかってこいやー! 行くぜー!」というKenta Koie(Vocals)の雄叫びから、扇情的なシンセのループが舞う“Monolith”でスタート。Tatsuya Amano(Drums)の大口径バスドラの、大砲をライフル射撃するみたいな重く速い低音が響きまくる“Ghost In The Mirror (feat. Caleb Shomo from Beartooth)”でオーディエンスを飛び跳ねさせ、“Devil’s Party”ではジャンプに加えてシンガロングも巻き起こす。 Koie、いちばん早い時間にこんなに集まってくれたことへの感謝の意を伝え、「1日目、1バンド目、俺たちが一番ヘヴィーなバンドです。この瞬間を逃したら今日は暴れられへんと思ってください!」と煽り、「ケガだけはせんといてくれよな。中指あげろー!」と“Countdown To Hell”へ。

「幕張、全員跳べ!」とフロアを波のようにジャンプさせ、“Dystopia”ではデス声を響かせ、ダンサブルな“Wildfire (feat Benji Webbe from Skindred)”ではTerufumi Tamano(Program / Vision)もフロントに出てフロアを煽る。ドラムもベースもギターも同期音もヴォイスも、ローもミドルもハイもすべて尋常じゃない音が出ているし、尋常じゃないエネルギーが放たれている、ステージから。僕はかつてここ幕張メッセで『THE FAT OF THE LAND』リリース時のThe Prodigyのライヴを観ているのだが(1998年1月13日でした)、その時のことを思い出す。今この瞬間ステージの上でとんでもないことが起きている、「ライヴそのものが事件」みたいな感覚、あの時と近いなあ……とか思っていたら、「幕張、2016年に行く準備できてますか!」というKoieの煽りから始まったのは、The Prodigyの“Omen”! そうだ、カヴァーしてるんだった、このバンド。
「ここのフロアにおる奴、全員座ってくれ!」としゃがませてみんなでジャンプ、さらにがっちりオーディエンスをロックしたあとで、トップバッターをまかせてくれたこと、ここで1年の最後をしめくくれることへの感謝を伝えて、ラストは“Xeno”。さまざまなジャンルの、さまざまな手法の音楽から「不穏さ」や「危なさ」だけを集めて最新型のロックにしたようなCrossfaith、その衝撃を叩きつけるだけ叩きつけた、あっという間のステージだった。彼らが去ったあとには、「ええっもう終わり?」みたいな、なんかポカーンとした、みんなあっけにとられたみたいな空気が漂っていた。僕も「これ、持ち時間の半分くらいで終わってないか?」と思って時計を見たが、そんなことはなかった。(兵庫慎司)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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Crossfaith

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