


「まずは、ここに連れてきてくれた人たち本当にありがとうございます。俺はこうやって、ステージで歌をうたうことが好きです。だからバンドをやってます。つい最近までは、ライヴ楽しいなって、ここに来ているあなたたちと何も変わりませんでした。こうして、大きな舞台に立てて、自分のなかで自分の音楽が変わるんじゃないかと思ってた。でも何も変わりません。あなたたちと同じです。あなたたちも僕たちも、音楽が好きで年末にこうしてフェスを楽しみに来たんでしょう?」。ギターを爪弾きながら、あっきゅんが歌うように語りかける。そして「そんなあなたたちが大好きだ」と続け、そのままミディアムテンポのバラード曲“人の痛みに触れた時に”を歌いはじめた。渾身と言うにふさわしい、身を震わせるようなあっきゅんのパワフルな弾き語りから、徐々にバンドサウンドが折り重なって、激しく胸をゆさぶるようなバラードへと仕立てていく。観客はじっと、その歌に言葉に耳を傾け、拍手で応えた。わずか3曲だが、大きなインパクトを残したゴードマウンテンのステージだった。(吉羽さおり)
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