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EARTH STAGE25:00

想いを引き継ぎ絆を生み出す、まっすぐなその「光」

EARTH STAGE、新年一発目にして最終アクトという大役を務めるのはBLUE ENCOUNT。30日のGALAXY STAGE にも登場したブルエン。本日は、ギタリスト・古村大介のケガにより残念ながら出演キャンセルとなったNICO Touches the Wallsに代わっての出演である。

定刻になるとまず、スポットライトを浴びた田邊駿一(Vo.Gt.)が歌い始める。1曲目は“DAY×DAY”。不屈の精神で何度も這い上がってきたこのバンドのことをよく表した曲だ。レーザー光線が激しく上空を行き交った“ロストジンクス”では江口雄也(Gt.)のタッピングと辻村勇太(Ba.)のスラップが同時に炸裂! オーディエンスはまるで水を得た魚のように勢いよく跳ねる。

嘘のない音楽を鳴らし続けてきたこのバンドだからこそ歌える応援歌=“はじまり”のあとのMCでは、NICOの代打を務めるに至った経緯を説明。学生の頃からNICOが大好きだということ。2015年5月のJAPAN JAM BEACH 2015で初めてNICOに会い仲良くなったこと。そして、今回「俺らの代わりはブルエンしかいない」とNICO側が指名してくれたということ。胸に「NICO Touches the Walls」のロゴが入ったシャツを着た田邊は、先輩の意志を受け継ぐ決意を伝える。熱き想いを託したその言葉に、愛に満ちた大きな歓声が沸き上がったのだった。

そして、江口が聞き覚えのあるリフを繰り出したかと思えば、5曲目として鳴らされたのはNICOのカヴァー“THE BUNGY”! そこから自身の楽曲に戻り“JUMP”でさらにEARTH STAGEの床をこれでもかと揺らし、さらに“LIVER”ではパンクのど真ん中を邁進する高村佳秀(Dr.)の痛快なビートに乗っかって、オーディエンスがタオルを回す、回す、回す! ステージ上もフロアも限界知らずの熱量。でも、わかる。身体と心の奥の方が同時に熱くなってしまったら、もうこうするしかないんだ。

「何とかNICO先輩の代わりになろうって思いながらここに立ったけど、もうホントごめん、クソみたいだったよ、俺は。ステージに立ってそんなんいらんかったって思った。あなたのその目に『代わりなんて世界のどこにもいないんだよ』って言われた気がして、俺らがやってきた歴史をそのまま出せばいいんだと思いました。ここに立たせてくれてありがとうございます!!」。深々と頭を下げる田邊と、なかなか止まない拍手。そして、本編ラストを飾ったのは“もっと光を”だった。何度も壁にぶつかり悩み戸惑いながらも、未来という名の「光」を決して諦めないこのバンドだからこそ鳴らせる希望の歌。それがフロアを満たすひとりひとりのアンセムとして結実していく。

「何年かかっても、ボロカス言われようとも、俺らのまんまで絶対このステージに帰ってくるから!」。アンコールの“HANDS”、最後までド直球なそのサウンドを食らいながらブルエンの未来へ思いを馳せる。その言葉が有言実行される日は、きっとそう遠くはないだろうと確信しながら。(蜂須賀ちなみ)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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BLUE ENCOUNT

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