レポート一覧

GALAXY STAGE17:25

不屈のロックでさらなる高みへ!

次にGALAXY STAGEに登場するのは、THE ORAL CIGARETTES。オーラルにとって、今年は試練と成長の1年だっただろう。快進撃の最中での山中拓也(Vo/Gt)の声帯ポリープ摘出手術によるライヴ活動休止し、12月にライヴ活動を再開。今日はサウンドチェックから “大魔王参上”の大サービスでシンガロングを巻き起こしたりと絶好調のようだ。

一旦下がり、赤い照明の中を山中、鈴木重伸(Gt)、あきらかにあきら(Ba/Cho)、中西雅哉(Dr)の4人が再び登場すると大きな歓声が上がる。GALAXY STAGEをオーディエンスが埋め尽くした光景に少し笑いながら「よろしくお願いします」(山中)と短い挨拶をした後、「幕張、遊ぼうぜ!」「はじめたいと思います。帰って来たよ」(山中)と“起死回生STORY”へ! イントロのギターリフが着火材となり、フロアは瞬間沸騰! 跳ねて、サビで大合唱をして、早急なハンズクラップをして……GALAXY STAGEが大きな塊となった、そのあまりにも美しい光景は鳥肌ものだ。その後も“mist...”“STARGET”とファストチューンを続け、狂騒は留まるところを知らない。山中は終始嬉しそうで、その笑顔には自信が漲っている。

MCでは喉の手術が終わったことを報告し、「早く治ったから、一刻も早く、待っててくれたみんなに声届けたいなというのは当たり前」とアーティストとしての自負をにじませる。そして、今日GALAXY STAGEに立つので大きなことを言ってやろうとEARTH STAGEを見に行ったらその大きさにビックリしたことなどを話し、「でも、俺らは着実に、這いつくばってやってきたバンドですから一歩一歩やっていきます。まず来年の目標として、このGALAXY STAGEのトリを目指してやりたいと思いますので、応援のほうもよろしくお願いしますね」と、着実に成長していこうという意志を表明した。

そして、年明け1月5日にリリースするニューアルバム『FIXION』のジャケットの「I X I」のポーズをやってほしいというオーダーに、「これが幕張の」(山中)「フィクションやー!」(オーディエンス)と「I X I」ポーズがGALAXY STAGEいっぱいに広がる。そのお礼代わりに『FIXION』収録の新曲“気づけよBaby”を演奏。“カンタンナコト”では、ハンドマイクに切り替えた山中がステージを走り回ったり、バンド全員でヘドバンして髪を振り乱したりと全身全霊のパフォーマンスだ。山中の表現力はより豊かで艶やかになり、獰猛なグルーヴも、奔放なギターリフも含めて、バンドという生命体がビルドアップした姿がそこにあった。

ラストは、「一度どん底をみた人間は強いって、一度死にもの狂いで這い上がろうとする人間は強いって、俺らオーラルが証明します。闇の中でもいい。そこで思いっきりもがき苦しめ。それで大丈夫です。光はいずれ射し込みますから」(山中)という言葉に続けた“狂乱 Hey Kids!!”。《出会うはずだったあなたと/狂って泣いた 忘れない 愛を探して 繋ぎたいずっと》という今この場所を象徴するような歌詞が、そして不屈の精神が漲る音粒ひとつひとつが、オーラルとオーディエンスの絆をひとつにしていく。最後に長く頭を下げた山中の姿は、バンドを支える人全員への感謝を表していたようだった。希望の光に満ちた、素晴らしいライヴだった。(岡崎咲子)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

RO69アーティストページへ

THE ORAL CIGARETTES

このレポートをシェアする

Amazonギフト券1,000円分プレゼント!
RO69公式Twitter クイックレポート更新情報もツイート中!