11月11日にニューアルバム『C2』がリリースされたばかり、そのツアーは来年3月から、というこの時期に幕張メッセに乗り込んできたBase Ball Bear。SEがいきなりぶったぎられ、湯浅将平(G)のリード・ギターと小出祐介(G&Vo)のリズム・ギターの艶やかな音が響き、“「それって、for 誰?」part.1”からスタート。
2015年に3連続リリースしたエクストリーム・シングルの1枚目で、『C2』のオープニング・チューン。ソウル・ミュージックであり、リズム・アンド・ブルースであり、ファンクでもあり、そしてもちろんダンス・ミュージックであるギターロック、という方向にこのバンドが進み始めてから現在までに得たものがそのまま形になったような、グルーヴィーきわまりないバンドサウンドで、満員のオーディエンスをゆらゆら揺らす。
続いてはハードな8ビートで始まってカラフルなサビになだれこむ“そんなに好きじゃなかった”、そしてまたグルーヴィーな“Tabibito In The Dark”へ。
「本日はBase Ball Bearの会にお越しくださいまして誠にありがとうございます」と小出。「去年ここに出た時は、ART-SCHOOLが活動休止する時で……」と、最近キノコヘアーのバンドが増えているが木下理樹がその始祖であること、自分も彼も天然キノコヘアーであることなどを語ってひと笑いとったあと、「そんなキノコおじさんがいなくなって寂しいな、と思ってたら、今日から復活だそうで」と、年明け後、同じくGALAXY STAGEの大トリとして活動を再開するART-SCHOOLに祝福の言葉を贈る。
今年活動休止したthe telephonesや今年デビュー10周年を迎えたチャットモンチーなど、仲間のバンドのことにも触れ、デビュー10年である来年への決意を伝えてから、「個人的な売りでもある僕のギターのうまさを、みなさんに観ていただこうかな」と、カッティングを始める。
確かにうまい。さらにそこに3人の音がウワッと加わって“曖してる”が始まった瞬間、あまりのかっこよさに鳥肌が立った。間奏で関根史織(B&Cho)がソロをとってスラップを聴かせ、続いて「俺!」と小出もソロ。
“十字架You and I”では長い長いイントロ(というかインスト部分)でフロアの温度をじわじわと上げ、堀之内大介(Dr&Cho)がタイトなリズムを刻みながら「いっちゃうぞバカヤロー!」と小島聡(新日本プロレス)ライクな雄叫びを発してオーディエンスをひっぱる。後半、湯浅将平が炎のようなギターソロをキメる。急所も死角もない、今のこの4人。
そして“HUMAN”! 『C2』収録、今のこのバンドの最高到達点ともいえるキラー・チューン。決してアガる感じではないこの曲(歌詞が身もフタもなくシリアスで切なくてすばらしいのです)をあえてここに持ってきた、その決意がフロアに届いたようで、誰も踊っていないけど誰もこの場から離れず、曲終わりには大きな拍手が巻き起こった。
最後は、曲調も歌詞も含めてラストにやるのがふさわしいダンス・チューン“不思議な夜”で終了。これも『C2』収録曲、というか全7曲中4曲が『C2』の曲。2016年のこのバンドのアクションが、いっそう楽しみになった。(兵庫慎司)
2015年に3連続リリースしたエクストリーム・シングルの1枚目で、『C2』のオープニング・チューン。ソウル・ミュージックであり、リズム・アンド・ブルースであり、ファンクでもあり、そしてもちろんダンス・ミュージックであるギターロック、という方向にこのバンドが進み始めてから現在までに得たものがそのまま形になったような、グルーヴィーきわまりないバンドサウンドで、満員のオーディエンスをゆらゆら揺らす。
続いてはハードな8ビートで始まってカラフルなサビになだれこむ“そんなに好きじゃなかった”、そしてまたグルーヴィーな“Tabibito In The Dark”へ。
今年活動休止したthe telephonesや今年デビュー10周年を迎えたチャットモンチーなど、仲間のバンドのことにも触れ、デビュー10年である来年への決意を伝えてから、「個人的な売りでもある僕のギターのうまさを、みなさんに観ていただこうかな」と、カッティングを始める。
確かにうまい。さらにそこに3人の音がウワッと加わって“曖してる”が始まった瞬間、あまりのかっこよさに鳥肌が立った。間奏で関根史織(B&Cho)がソロをとってスラップを聴かせ、続いて「俺!」と小出もソロ。
“十字架You and I”では長い長いイントロ(というかインスト部分)でフロアの温度をじわじわと上げ、堀之内大介(Dr&Cho)がタイトなリズムを刻みながら「いっちゃうぞバカヤロー!」と小島聡(新日本プロレス)ライクな雄叫びを発してオーディエンスをひっぱる。後半、湯浅将平が炎のようなギターソロをキメる。急所も死角もない、今のこの4人。
そして“HUMAN”! 『C2』収録、今のこのバンドの最高到達点ともいえるキラー・チューン。決してアガる感じではないこの曲(歌詞が身もフタもなくシリアスで切なくてすばらしいのです)をあえてここに持ってきた、その決意がフロアに届いたようで、誰も踊っていないけど誰もこの場から離れず、曲終わりには大きな拍手が巻き起こった。
最後は、曲調も歌詞も含めてラストにやるのがふさわしいダンス・チューン“不思議な夜”で終了。これも『C2』収録曲、というか全7曲中4曲が『C2』の曲。2016年のこのバンドのアクションが、いっそう楽しみになった。(兵庫慎司)
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Base Ball Bear