3日目のMOON STAGEを締めくくる忘れらんねえよは、SEにテツandトモの「なんでだろ~♪」が流れるなかステージに登場した。なぜこの選曲?と思ったが、 その疑問はすぐに解決。開口一番、「なんでサカナクションの裏ですか~! なんでACIDMANの裏ですか~!」と、柴田隆浩(ボーカル、ギター)が絶叫したのだ。だが、どうだろう。蓋を開けて見れば、このMOON STAGE、目の前には満員のお客さんが詰めかけている。そして早速、披露されたのは“この街には君がいない”だった。高速&怒涛のビートがフロアを震撼すると、間髪入れずに、“CからはじまるABC”へ。だだ漏れの感情を全力で音楽へとぶつける、忘れらんねえよの熱いギターロックが、あっと言う間にフロアを揺らしていく。
最初の2曲を終えたところで、ハァハァと息を切らしながら「やべぇ、これ超楽しいです」と声を弾ませた柴田。サポートドラムを務めるマシータ(ex/BEAT CRUSADERS)に合図を送ると、祭太鼓のリズムにのせて、「よさほい♪よさほい♪」の大合唱が起こった。そして、「俺らも年越しカウントダウンしていいですか?」ということで、数字が表示されたモニターがステージに出現。「10、9、8……」と、その数字がゼロになった瞬間、「あけましておめでとー!」と、MOON STAGEは1日と4時間も早く2016年を迎えてしまった。あいかわらず暴走気味のパフォーマンス(笑)。続く“寝てらんねえよ”では、梅津拓也(ベース)のベースが鳴らないトラブルもあったが、「お客さんが心のなかで鳴らして」( 柴田)と言ってカバーすると、それが一層フロアの一体感を高めていくようだった。
MCでは、「俺、本当に感動してるんだ。ベースが鳴らなくなったのに、誰も出て行かないんだよ。ありがとう!」と、柴田がまっすぐな言葉で感謝の言葉を伝えると、“この高鳴りをなんと呼ぶ”では、そのエモーショナルな歌によってバンドとお客さんとが、がっちりと絆を深めていくのが目に見えてわかる。「あんたらね、本当に最高で、本当に価値があるんだよ。人生をかけて音楽を作ってるけど、それを聴かせたいのはあんたらなんだよ!」と、最後まで熱い言葉でお客さんへと語りかけた柴田。ラストナンバー“忘れらんねえよ”では、ダイナミックなリズムが鳴り響くなか、お客さんが携帯やスマホをペンライトのように光らせて、左右に大きく腕を振り、最高に美しい景色を作り上げた。
アンコールでは、静かな口調で柴田が語りかけた。「ドラムの酒田が今年抜けたんだね。まあ……なかなか、あいつは面白いやつでした」。そして、今年11月に脱退した大切な仲間、酒田耕慈を想って作ったという新曲“別れの歌”を披露した。しみったれた別れはごめんだとばかりに力強く打ち上げられたその1曲は、別々の道を選んだ男たちの前途を祈る、切なくも温かい1曲だった。ここに集まったお客さんは、そんな忘れらんねえよの熱くて情の深い音楽に惹かれて、ここにいるのだと思う。メンバーがステージを降りたあとも、MOON STAGEは長い長い拍手がいつまでも鳴り止まなかった。(秦理絵)
最初の2曲を終えたところで、ハァハァと息を切らしながら「やべぇ、これ超楽しいです」と声を弾ませた柴田。サポートドラムを務めるマシータ(ex/BEAT CRUSADERS)に合図を送ると、祭太鼓のリズムにのせて、「よさほい♪よさほい♪」の大合唱が起こった。そして、「俺らも年越しカウントダウンしていいですか?」ということで、数字が表示されたモニターがステージに出現。「10、9、8……」と、その数字がゼロになった瞬間、「あけましておめでとー!」と、MOON STAGEは1日と4時間も早く2016年を迎えてしまった。あいかわらず暴走気味のパフォーマンス(笑)。続く“寝てらんねえよ”では、梅津拓也(ベース)のベースが鳴らないトラブルもあったが、「お客さんが心のなかで鳴らして」( 柴田)と言ってカバーすると、それが一層フロアの一体感を高めていくようだった。
MCでは、「俺、本当に感動してるんだ。ベースが鳴らなくなったのに、誰も出て行かないんだよ。ありがとう!」と、柴田がまっすぐな言葉で感謝の言葉を伝えると、“この高鳴りをなんと呼ぶ”では、そのエモーショナルな歌によってバンドとお客さんとが、がっちりと絆を深めていくのが目に見えてわかる。「あんたらね、本当に最高で、本当に価値があるんだよ。人生をかけて音楽を作ってるけど、それを聴かせたいのはあんたらなんだよ!」と、最後まで熱い言葉でお客さんへと語りかけた柴田。ラストナンバー“忘れらんねえよ”では、ダイナミックなリズムが鳴り響くなか、お客さんが携帯やスマホをペンライトのように光らせて、左右に大きく腕を振り、最高に美しい景色を作り上げた。
アンコールでは、静かな口調で柴田が語りかけた。「ドラムの酒田が今年抜けたんだね。まあ……なかなか、あいつは面白いやつでした」。そして、今年11月に脱退した大切な仲間、酒田耕慈を想って作ったという新曲“別れの歌”を披露した。しみったれた別れはごめんだとばかりに力強く打ち上げられたその1曲は、別々の道を選んだ男たちの前途を祈る、切なくも温かい1曲だった。ここに集まったお客さんは、そんな忘れらんねえよの熱くて情の深い音楽に惹かれて、ここにいるのだと思う。メンバーがステージを降りたあとも、MOON STAGEは長い長い拍手がいつまでも鳴り止まなかった。(秦理絵)
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忘れらんねえよ