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COSMO STAGE22:15

2015年末、ロックンロール・スウィンドルの約束

いよいよ2016年も目前に迫ったところで、COSMO STAGEに立つのはドレスコーズ。2014年に志磨遼平(ボーカル)のソロプロジェクトへと移行したが、この2015年にはさまざまなアーティストを迎えてメンバーの流動的なバンドとして活動。10月にはアルバム『オーディション』をリリースした。「カウントダウーン!! ドレスコーズでーす!!」という志磨でしかありえない声でシャウトを飛ばし、ギラッギラのガレージパンクサウンドで飛び込むのは、新作曲“スローガン”だ。

今回のバンドは、越川和磨(ギター)a.k.a.西くん、arko lemming名義でアルバムもリリースした有島コレスケ(ベース)、そして剛腕ビートを繰り出すアヒトイナザワ(ドラム)という4ピース編成。西くんのブギーなリフで志磨が歌う、という構図が感涙ものの毛皮のマリーズ“ボニーとクライドは今夜も夢中”カヴァーを経て、生々しい躍動感をキープしたままBPMが跳ね上がる“もあ”へ。ニコニコと満面の笑みを浮かべながら歌う志磨は「歌詞間違えたなあ」と正直に申告しながらも、性急な爆走の中で拳を振りかざしながら歌い続ける。

「最高の年越しを、ここでしましょう!」と呼びかけ、アヒトの刻むビートに合わせてラップを繰り出しながら歌うのは“ゴッホ”だ。で、西くんが志磨に何やら耳打ちして……歌い出しと共に大歓声を誘う“ビューティフル”! こんなに重量感のある“ビューティフル”のパンチにも驚かされるが、普遍的なメロディと歌詞に込められた思いは、これっぽっちも色褪せていない。

「いろいろあったなあ俺! いろいろあったなあ君! じゃあ思い浮かべてください。憎い、憎いあんちくしょうの顔。可愛い可愛い、わがままなあの子の顔。あんたなんか、キライ! キライ! 来年もここで会いましょう!」と告げて、“愛に気をつけてね”で今回のステージは締め括られる。かけがえのない最高のロックンロールの時間だった。(小池宏和)

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ドレスコーズ

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