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EARTH STAGE19:15

衝動全開放! ロックと歌の化身・宮本浩次の極致

最終日のここEARTH STAGE、サンボマスターに続いてはエレファントカシマシが登場! 「ようこそCOUNTDOWN JAPAN、エヴリバディ! じゃあ、始めようか!」という宮本浩次(Vo.&G.)のコールとともに流れ込んだのは“ズレてる方がいい”! 石森敏行(G.)/高緑成治(B.)/冨永義之(Dr.)+サポートメンバー・村山☆潤(Key.)&ヒラマミキオ(G.)とともに繰り広げる獰猛にして壮麗なバラードを、宮本の絶唱が紅蓮のロックの極致へと叩き込む! ラストの《ズレてる方がいい》のフレーズをひときわ力強く叫び上げ、握りしめた拳を掲げる宮本の姿に、満場の拍手と歓声が沸き起こっていく。

怒濤のヴァイタリティを“so many people”の晴れやかなメロディとともにでっかく撃ち放ったあと、最新アルバム『RAINBOW』から”TEKUMAKUMAYAKON”を披露。村山のピアノと石森のギターがせめぎ合うタイトな音像の中、宮本のエモーショナルな姿が一面のクラップと「♪オーオオオオー」のシンガロングを呼び起こしてみせる。「我々はこの間、『RAINBOW』っていう22枚目のアルバムを出しました! とはいえその前に、俺たちの代表曲をみんなに聴いてほしくて用意しました!」と歌い上げたのは“悲しみの果て”! ロックの化身のような毅然とした歌に、数万人のオーディエンスが魂の大合唱で応える。そして、ギターを下ろし、ハンドマイクスタイルで激唱したのは、アルバム『RAINBOW』のタイトル曲“RAINBOW”! 衝動がそのままメロディを持って鳴り渡っていくような、凄絶そのもののヴォーカリゼーションが、アグレッシヴなサウンドとともに巨大な空間をびりびり震わせていく。

「こんなにたくさん、音楽大好きな人が、熱い想いを持って集まってるからよ。なんか、おじさん嬉しいぜ、エヴリバディ! 存分に楽しもうぜ、この場所で!」と、今度はアコギを構えて1stアルバム『THE ELEPHANT KASHIMASHI』(1988年)収録のスロウブルース“やさしさ”を伸びやかに歌った――かと思えば、石森のラウドなリフから急転直下“ガストロンジャー ”の赤黒く渦巻くカオスへと飛び込み、EARTH STAGE丸ごと焼き尽すような狂騒感を巻き起こす! さらに“ファイティングマン”では巨大なステージを駆け抜け舞台袖のヴィジョンの端まで駆け寄ってオーディエンスにアピールする宮本。熱気沸き返る会場を見回して「カッコいいぜ!」と呼びかける声が、ひときわ高らかな歓声を沸き上がらせていく。

「大人も、若いやつらも、聴いてくれよ。みんなの歌だよ!」。そんな宮本の言葉とともに最後に響かせたのは“俺たちの明日”。EARTH STAGEの大空間を隅々までばりばりと震わせるような強烈な歌が、新年へのパワフルな福音として響く――「2015年ありがとう! 来年に向かって、頑張ろうぜ!」という最後の宮本のメッセージが、熱い余韻とともに胸に残った。(高橋智樹)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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エレファントカシマシ

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