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GALAXY STAGE14:10

GALAXY STAGEを包んだ、祝祭感の嵐

SEの交響曲第9番が響きわたると、フロアのあちこちでバンドのタオルが高く掲げられ、ハンドクラップや歓声がボリュームを増していく。次に登場するのは、BIGMAMA。「会いたかったよ、幕張。BIGMAMAで大騒ぎする準備はできてますか」と金井政人(Vocal and Guitar)が声をかけると、リアド偉武(Drums)が昂揚感のあるビートを打ち鳴らす。1曲目は“No.9”。ぐんぐんと会場の温度をあげていくハレのビートと、東出真緒(Violin)の奏でるつややかな弦の音色に、観客は一斉にジャンプし、シンガロングする。

はじまりから多幸感でいっぱいのライヴだが、ここからさらに“Sweet Dreams”、そして「みんなで一緒に作り上げる曲があるんです」と“Lovers in a Suitcase”とキラーチューンを畳みかけ、GALAXY STAGEには歓喜が満ち溢れていく。どちらの曲でも、観客は歌いっぱなし。“Lovers in a Suitcase”はミドルテンポによる、美しく繊細なメロディやサウンドを聴かせる曲でありながら、これをライヴの肝となる力強い大合唱アンセムへと昇華していくのが、今のBIGMAMAの強みだ。

メロウな前半から一転。後半はよりアップテンポのアグレッシヴな曲、“秘密”や“神様も言う通りに”で、フロアにジャンプの嵐を巻き起こしていく。そして「BIGMAMAの幕張いち、COUNTDOWNいちの景色を作りたい」(金井)と、観客にタオルや手を高く掲げさせると、“until the blouse is buttoned up”へ。リアドのパワフルなキックによるビートと安井英人(Bass)のベースが会場の温度を上げ、シンガロングの音量もぐんぐんと上がっていく。後半は、観客のコーラスを背にして金井がメロディを歌い上げるなど、これもまたみんなで一緒に作り上げる曲だ。

終盤は柿沼広也(Guitar and Vocal)のアグレッシヴなギターリフをフックに、軽やかにステップを踏ませるダンスチューン“MUTOPIA”から、“荒狂曲"シンセカイ"”へと続く。「ここで全部、出し切っていけばいいじゃん」という金井の言葉通り、多幸感いっぱいの前半でチャージしたエネルギーを、余すことなく使い切るパワーで、観客が音に応える。歌い、飛び跳ね、そしてまた大きな声で歌って、踊る。大きなうねりとドラマを持ったステージは、まるで嵐のようだった。(吉羽 さおり)

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