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COSMO STAGE16:00

「マタニティ! よいお年ニティ」と、カイ・ギョーイはシメた

「JAPAN JAM 2013」のステージで突如結成が発表されて2年。夏に初の音源『スリーシンフサンズ』をリリースして初めての全国ツアーを行った、つまり2015年が記念すべき年になったカイ・ギョーイ(奥田民生/Vo,Bs,G)、ケン・シューイ(伊藤大地/Vo,Dr)、ジューイ・ラモーン(岸田繁/Vo,G,Bs)の3ピースバンド=サンフジンズ、そのメモリアルイヤーのしめくくりは昨日12/27の大阪RADIO CRAZYと、本日12/28のこのCOUNTDOWN JAPAN 15/16。なお、このステージの前にケン・シューイは13:15からEARTH STAGEにてレキシで演奏しており、このステージのあとにジューイ・ラモーンは18:15からくるりでEARTH STAGEに立つ。忙しい。というか、大変。
カイ・ギョーイがギター、ジューイ・ラモーンがベースでというフォーメーションで、3人で順番にヴォーカルを回す“さっさっサンフジンズ”で軽快にスタート。続いては歌なし・叫び声ありのインストゥルメンタル“サーフジーンズ”。カイ・ギョーイ、なんだかしょっぱなからフットワークが軽い。ギターソロのたびにカールコードがピンと浮くほどステージの端まで行くし、戻ってきたらケン・シューイとジューイ・ラモーンをあおるように向かい合って弾きまくるし。いつもと変わらないかもしれないが、この6日前に行われた「奥田民生 生誕50周年伝説"となりのベートーベン"」の時は、あんまり動かない感じのステージングだったもんで、そう思えた可能性もあります。

演奏を終え、MC用らしいフロントふたりの間のガイコツマイクで、「こんにちは、サンフジンズです」(ジューイ)「よろしくお願いっ、がいっ、がいっ……(カイ。声に変なエフェクトがかかる)」とひとことずつあいさつ、そして“富士夫人”へ。「重い」「遅い」「じっくり」「こってり」な、3人とも得意であるところの演奏と歌を存分に聴かせてくれるミドル・チューンである。
この曲終わりでギターとベースをチェンジ。ひとりずつ自己紹介をしたのち(ジューイのみガイコツマイクを使用、変な声を響かせる)、カイ・ギョーイ、「時間もないですし、さっさといきましょうか。また3のつく日に会いましょう」と言い(次のライヴが1/13広島クラブクアトロなのでそのことか?)、OTメロディと岸田メロディが入り交じる、軽快な“じょじょ”と“ふりまいて”を続け、場の空気を開放へと導いていく。しかし、編成も音も演奏も超シンプルなロックンロールだけにごまかしが効かないし、でもこのすごい演奏だし、飄々とやっているようで実はすごい集中力が必要なんだろうな、現にジューイ、めずらしいくらい大汗かきながら歌ってるし……と思っていたら、曲が終わったらカイ・ギョーイ、ジューイに向かって「えらい汗かいてますね。どうしたんですか?」。それほどの汗でした。
で、「年納めなんで、例の曲を、 3番だけ」と“ハリがないと”をギターソロからプレイ。夏のツアーからこの曲の恒例になったカンチョーダンスをオーディエンスにやってほしかった、それだけの理由で演奏した模様。フロアのあちこちでカンチョーダンスが起こるさまを目視したカイ・ギョーイが、身体をクネクネさせつつ手を振りつつ「どうもありがとー」とお礼を言ったあとに突入した最後の曲は、夏のツアーから披露された新曲“過注射”だった。怒濤のごときグルーヴでCOSMO STAGEを満たしたあと、「マタニティ! よいお年ニティ」と、カイ・ギョーイはシメた。(兵庫慎司)

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