COSMO STAGEのトリを飾ったのは東京カランコロン。直前のサウンドチェックでは、どこかほのぼのとした雰囲気がこのバンドらしいとも思ったが、いざ本番となればビシッと気持ちを引き締めてきた。やはり彼らは百戦錬磨のライヴバンドだ。5人がひとかたまりになって登場するや、「(祝)COSMOステージ、鳥(トリ)」と書かれた横断幕を広げて、「ありがとうー!」と、叫んだいちろー(Vocal/Guitar)。「2015年最後で、最高のライヴを届けたいと思います。みなさん、受け止める覚悟はできてますか?」と言うと、せんせい(Vocal/keybord)が弾く脱力系のキーボードを合図に、湧き立つようなポップソング“恋のマシンガン”と“泣き虫ファイター”が立て続けに披露された。どこかヘンテコで一筋縄ではいかないカランコロンのポップミュージックがフロアを優しく揺らしていく。おいたん(Guitar/Chorus)のキレのあるギターが口火を切った“笑うドッペルゲンガー”は、いちろーが不気味に笑う仮面で顔を覆い歌い出した。どこか歪な狂気を孕みながら、胸に秘めた本音を剥き出しにするシニカルなナンバーだ。この曲の攻撃性も、冒頭2曲のポップネスも、どちらも東京カランコロンの音楽として、しっかりと受け止めるフロアの雰囲気もいい。
MCではせんせいと佐藤全部(Bass)によるまったく噛み合わないツインヴォーカルで“はちみつきんかんのど飴”のCMソングを歌うというシュールな一幕のあと、「来年4月10日に結成2534日を記念して野音でワンマンをやります!」と、いちろーから嬉しい発表があった。そして、来年1月20日にリリースするアルバム『noon/moon』に収録される1曲“シンクロする”を早くも披露。いちろーとせんせいの開放感のあるツインボーカルから、どこか妖しげなサウンドへと様相を変える展開に惹きこまれてしまう大作だった。
残りは2曲。性急にリズムを刻みながら駆け抜ける“16のbeat”でメンバー全員がドラムのかみむー氏(Drums)のほうを向いてギュッとエモーショナルな演奏を届けると、盛大な手拍子のなか、ラスト“少女ジャンプ”で本編を締めくくった。カランコロンのライヴはいつも本当にあっと言う間だ。アンコールでは野音でのワンマン開催を受けて、今度は「(祝)YAONワンマん」と書かれた横断幕を広げて登場したメンバー。最後に、いちろーが「みんなで歌える曲を作りました」と言って披露した新曲“カラフルカラフル”は素晴らしかった。じゅんと胸の奥に沁み込んでくるようなハーモニーも良かったが、何よりも最後に演奏をすべて消して、お客さんのラララの声だけで巻き起こした大合唱が感動的だった。COUNTDOWN JAPAN 15/16、2日目のCOSMO STAGE。この場所にいた人はきっと東京カランコロンが見せてくれた、この素晴しい景色を忘れることはないだろう。(秦理絵)
MCではせんせいと佐藤全部(Bass)によるまったく噛み合わないツインヴォーカルで“はちみつきんかんのど飴”のCMソングを歌うというシュールな一幕のあと、「来年4月10日に結成2534日を記念して野音でワンマンをやります!」と、いちろーから嬉しい発表があった。そして、来年1月20日にリリースするアルバム『noon/moon』に収録される1曲“シンクロする”を早くも披露。いちろーとせんせいの開放感のあるツインボーカルから、どこか妖しげなサウンドへと様相を変える展開に惹きこまれてしまう大作だった。
残りは2曲。性急にリズムを刻みながら駆け抜ける“16のbeat”でメンバー全員がドラムのかみむー氏(Drums)のほうを向いてギュッとエモーショナルな演奏を届けると、盛大な手拍子のなか、ラスト“少女ジャンプ”で本編を締めくくった。カランコロンのライヴはいつも本当にあっと言う間だ。アンコールでは野音でのワンマン開催を受けて、今度は「(祝)YAONワンマん」と書かれた横断幕を広げて登場したメンバー。最後に、いちろーが「みんなで歌える曲を作りました」と言って披露した新曲“カラフルカラフル”は素晴らしかった。じゅんと胸の奥に沁み込んでくるようなハーモニーも良かったが、何よりも最後に演奏をすべて消して、お客さんのラララの声だけで巻き起こした大合唱が感動的だった。COUNTDOWN JAPAN 15/16、2日目のCOSMO STAGE。この場所にいた人はきっと東京カランコロンが見せてくれた、この素晴しい景色を忘れることはないだろう。(秦理絵)
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