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GALAXY STAGE28:10

オルタナディヴロックの気高き野性、ここに復活!

4日間にわたるCOUNTDOWN JAPAN 15/16、GALAXY STAGEの熱演もいよいよ終了の時がやってきた。その最後を飾るのは――2015年2月13日の新木場STUDIO COAST公演を最後に活動を休止していたART-SCHOOLの復活ステージ! 木下理樹(vocals/guitars)/戸高賢史(guitars)と鉄壁のサポートメンバー=中尾憲太郎(bass)&藤田勇(drum)がサウンドチェックでパワフルなビートを轟かせ、GALAXY STAGEの期待感と緊迫感が高まる中、赤黒く渦巻くセッションから一転“水の中のナイフ”へ雪崩れ込んでART-SCHOOLのアクトがスタート! 骨太で鋭利な超硬質オルタナアンサンブルが、観る者すべての身体と心をびりびりと震わせるように響き、それによって会場は背徳的な歓喜と悦楽が刻一刻と濃密さを増していくのがわかる。

そんな4人のサウンドが“real love/slow dawn”“車輪の下”と曲を重ねるごとに剛性としなやかさを増し、広大な空間の隅々にまで鳴り渡ったところで、フロアから飛ぶ「おかえり!」の声に応えて理樹が「ただいま!」。唯一無二の気高きロックの野性が再びCOUNTDOWN JAPANに戻ってきた!という感慨が広がったところで“サッドマシーン”炸裂! 理樹&戸高のギターが激しくせめぎ合い、中尾&藤田のビートが強靭な響きをもって楽曲にドライヴ感を与えていく。

「こんな朝まで付き合ってくれて、ありがとうございます。1年ぶりに、帰ってきました。ART-SCHOOLといいます」と語った理樹が、戸高にMCを振る。「8時50分くらいに別のバンド(MONOEYES)でもここに出てて、そっちでは楽しくジャンプとかしてるんですけど……こっちにはそれは反映されません(笑)。でも、久々なんで、魂をぶつけるような感じでやってみようかなって思います!」と戸高も意気込みを覗かせる。

「1曲、新曲をやります」(理樹)とミドルテンポのメランコリックなラウドオルタナ的新曲を披露したあと、“Promised Land”からライヴ後半戦は一気に狂騒の彼方へ加速! “MISS WORLD”の鮮烈な轟音が獰猛に響き、“ロリータ キルズ ミー”の爆走感が観客の手を高々と突き上がらせる。戸高のコードストロークから突入した“スカーレット”がGALAXY STAGEを目映く照らし出し、本編ラストの“FADE TO BLACK”へ! ヘヴィ&ハードに弾けるサウンドとメロウなアルペジオの間を行き来する理樹のメロディと絶唱が大空間に広がり、壮絶なロックの風景を生み出して……終了。

アンコールでは「こんなにたくさん残ってくれて、どうもありがとう! 感謝します。そして、最後に1曲やって帰ります。よいお年を……『よいお年を』じゃないの? あ、『あけましておめでとうございます』か(笑)」と理樹。「まだまだパワーアップして帰ってくるので、楽しみにしててください!」という言葉とともに放った正真正銘のフィナーレの楽曲“あと10秒で”が、2014年の大晦日、このGALAXY STAGEで観た時とはまったく違う晴れやかさをもって、熱演の終わりを美しく飾っていた。(高橋智樹)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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