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EARTH STAGE16:35

気負わず魅せた、ポップの真価!

本日のEARTH STAGE、2番目の登場はスキマスイッチ! まずは11月11日にリリースしたシングル曲”LINE”でどっしりとしたロックチューンを雄大に響かせながらのスタート。アコースティックギターを抱えて真っ直ぐなメロディを真摯に届けていく大橋卓弥と、重厚なコード感をピアノで添えていく常田真太郎。ドラマチックかつ繊細なアレンジを余すことなく見せてくれるバンド全体のグルーヴも最高だ。
「どうも、スキマスイッチでーす! 短い時間ですけれど、よろしくおねがいします!」と大橋。そこから “ゲノム ”に突入、ミニマムな演奏をダイナミックに躍動させてみせる。

MCでは大橋が「スキマスイッチを初めて観たという方?」と尋ねてみる。思っていたよりも挙がった手が多かったのか少しショックを受けていたようだが、「今ここで出会ってますよ!」と常田がフォロー。笑いながら「ふたり組なんです、僕ら」と大橋があらためて自己紹介する。メンバー紹介のあとも、大橋「今日はギターがふたりです、ロックだからね!」常田「その赤い衣装も?」大橋「そう、MJばりのね!」常田「まあMJはキング・オブ・ポップですけどね」なんてやりとりに、いつものスキマスイッチの素が出ている。

ライヴそのものも、楽曲ごとのメッセージや表情がすごく伝わってくるような展開に。「準備はいいか、幕張ー!」と大橋が叫んでからの後半戦は更なる盛り上がりを見せる。スキマスイッチのライヴでは珍しい洋楽カヴァーを披露する場面もあり、ダンサブルなサウンドと、ファンキーなヴォーカルに会場から大きな歓声が沸いた。そして終盤には、「まだ元気残ってますかー!」「イエーイ!」というコール&レスポンスから“全力少年”をスタート。心も喉もすっかり温まったあとの数万人の歌声は凄まじいものだった。最高に清々しいその景色に「ありがとう!」と大橋が叫ぶ。

何が感動的だったかって、ついにいつもの感じのスキマスイッチをフェスという場でも観ることができた、ということだ。限られた時間ということもあってあまりMCをしなかったり、選曲においてもそうだけど、これまではロックフェスに出るという気負いが彼らの中で多少あったと思う。でも彼らのミュージシャンとしての素の部分が、音楽を伝える力が、今回のCOUNTDOWN JAPANのステージでしっかりと伝わったのではないだろうか。

「来年もよろしくお願いします!このあとも楽しんでいってね!」と大橋が言い、常田が柔らかな鍵盤の音色を響かせる。“奏(かなで)”のイントロに、大きな歓声が起こる。もはや日本のポップソングのスタンダードと言っても過言ではない名バラードが、大晦日のEARTH STAGEに響き渡る。たくさんの思い出と、そして未来への祈りをまとったこの歌が持つ偉大なパワーを、ここにいる多くの人と感じ合えたことはすごく嬉しい体験だった。(上野三樹)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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スキマスイッチ

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