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GALAXY STAGE19:35

ヨーロッパ→US、83日間のデスロードで得たものはこれだ!

ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインに帯同してUK、アイルランドをまわり、そのままヨーロッパツアー、そしてアメリカへ飛んでさらにツアー、9月28日から12月19日までの3ヶ月弱で全62本。公式サイトのトップに貼ってあるそのスケジュールを見るだけで、あまりの苛酷さにメンバーでもないのに脱退したくなるほどの海外行きっぱなしロードから帰還したcoldrain、3ヶ月ぶりの日本でのライヴが、今日のこのGALAXY STAGEのトリ。

勝手に代弁するのもおこがましいが、「もうなんにも怖いものなどありません!」、そんな精神状態で乗り込んできたのではないか。始まった。うわ、ほら、やっぱり! 手のつけられないことになってる!とか言いたくなるすさまじい幕開け、1曲目の“Vena”(10/21リリースのニューアルバムのタイトル曲)から。

この3ヶ月で鍛えられまくったのか、もっと前からそうなのか、とにかくもう音がビルドアップされまくっている。Y.K.C(Gt)とSugi(Gt)それぞれのギター、RxYxO(Ba)のベース、Katsuma(Dr)のドラム、いちいちがもう「いったい何をどうしたらそんなふうに鳴るんですか!?」と教えを乞いたくなるような、ごっつくいかつい音。
その中にあって、どんなに叫んでもどんなにハイトーンを出しても「歌であること」からは決して外れない、まるで祈りの声のような切実さを湛えたMasato(Vo)のヴォーカルも、強烈に耳にひっかかる。

“Wrong”“No Escape”“Time Bomb”と連発し、この場の空気を完全に掌握したところで、「昼からラウドロックが鳴り響くCOUNTDOWN JAPAN、楽しんでますか? GALAXY STAGE、アタマがCrossfaithでトリがcoldrainってことは、どういうステージだかわかってるよな?」とMasato、さらにゲキを飛ばす。

高速ビートとミドルビートが入り交じる“Evolve”ではMasatoがステージ端の巨大ビジョンの下まで行ってオーディエンスを煽り、続くポップで軽やかな(当社比、じゃなかった、このバンド比。よそと比べると十二分に重い)“Six Feet Under”では、フロア後方で思い思いにでっかく身体を動かして踊るオーディエンスが続出。
「次の曲、一緒に歌ってくれ」とMasatoが“Die tomorrow”を歌いだすとみんな大声で応え、“Never Look Away”では嵐のようなリズムと祈るような歌が融け合う。

オーディエンスを見渡し、「アメリカツアーを回って帰ってきたばっかで、まだまだアメリカではこんなに集まんなくてさ。たぶん1ヶ月アメリカを回ってきた全部の人が今ここに集まってんだよね」と、Masato。COUNTDOWN JAPANとROCK IN JAPAN FESTIVALが、まだあまり脚光を浴びてなかったラウドロックバンドをフックアップしてきてくれた──と感謝の言葉を伝え、「ニューアルバムからの曲を」と始まった“Gone”では、ディレイの効いたギターとベースと歌がからみ合うさまを、オーディエンスのハンドクラップが包む。
「まだいけますか幕張! 騒ぎに来た奴! 騒ぐ時が来たぞ!」と突入した本編ラスト“The Revelation”では、フロア、完全にタガが外れた。

アンコールを求める声援とハンドクラップに応えて、5人、再びオンステージ。「2015年、日本でのライヴはだいぶ少なかったけど、2016年、渾身の思いで日本でツアーをやります」と告げてから“The War Is On”、そして“To Be Alive”でシメ。 ステージを去る時のメンバーそれぞれ、本当にいい表情を浮かべていたのが印象的だった。(兵庫慎司)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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coldrain

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