Crystal Lakeに続いて初日のMOON STAGEに登場するのは、昨年のASTRO ARENAに続き2年連続のCOUNTDOWN JAPAN出演となるKalafina! 漆黒のコスチュームに身を包んだ3人が舞台に登場、いきなり鳴り渡った“Magia”のミステリアスなコーラスワークに、MOON STAGE満場のオーディエンスから大歓声が湧き起こる! パンチの効いたHikaruのパワフルな歌声、Keikoの中低音の豊潤な響き、Wakanaの弦楽器の如き魅惑の高音……まったく異なるカラーを持つ3人の歌声が、是永巧一(Guitar)/櫻田泰啓(Keyboards)/高橋“Jr.”知治(Bass)/佐藤強一(Drums)といった辣腕プレイヤー揃いのバンド(+Manipulator:大平佳男)が繰り出すアンサンブルすら凌駕するように鮮烈に広がっていく。
続いて今年9月リリースの最新アルバム『far on the water』から響かせた“identify”のダイナミックな熱唱で、高らかなクラップと歓声を呼び起こしてみせた3人。「今日はKalafina、エンジン全開でいくけど、みんなついていける?」というKeikoのコール通り、この日のKalafinaは完全ロックモード。3rdアルバム『After Eden』の“destination unknown”で熱気あふれるフロアをさらに揺さぶり、「まだまだいけるっしょ!」と煽りまくるKeikoの声が会場の温度を刻一刻と高めていく。さらにハードエッジなサウンドとともに“音楽”へ突入! 人間のハーモニーはどこまで美と神秘に迫れるか、という命題に持てるすべての才気と情熱を捧げるかのような3人の歌とアクションに合わせて、オーディエンスの頭上に高々と手が突き上がる。
「みんな楽しんでる?」(Keiko)、「COUNTDOWN JAPAN、初めて来た人!」(Wakana)と呼びかけるメンバーの表情からも、このフェス瞬間を全力で楽しんでいることが窺える。「2015年の歌い納めのステージを、こんなにたくさんの方と迎えられて、本当に嬉しいです!」というKeikoの言葉に続いて披露されたラストナンバーは、『far on the water』収録の最新シングル曲“One Light”! 躍動感あふれるメロディに、Wakana/Keiko/Hikaruの伸びやかな歌声がひときわエモーショナルな輝きを与えて、MOON STAGEの観客を歓喜の彼方へと導いていく……自身初の日本武道館2DAYS公演も成功させた大充実の2015年を最高の形で締め括るのみならず、「その先」へ沸き立つ意欲をも濃密に滲ませる名演だった。(高橋智樹)
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