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EARTH STAGE22:00

『紅白』生中継! BUMPの“ray”とみんなの歌が全国に響いた夜

いよいよ2015年も残りわずかとなったEARTH STAGE、続いてのアクトはCOUNTDOWN JAPANに2年ぶりの登場となるBUMP OF CHICKEN! 終わりゆく2015年のひと時をBUMPとともに過ごす、というだけでも夢のようだが、今年はさらにCOUNTDOWN JAPAN史上初、フェス会場からの生中継で『紅白歌合戦』に出演するというスペシャルなアクトが実現!……ということで、満場のEARTH STAGEは開演前の早い段階からむせ返るような熱気と期待感にあふれ返っている。そして――。

巨大ヴィジョンに「BUMP OF CHICKEN 」の文字が躍った瞬間、割れんばかりの大歓声が沸き起こり、藤原基央(Vocal&Guitar)/増川弘明(Guitar)/直井由文(Bass)/升秀夫(Drum)が登場、「こんばんはBUMP OF CHICKEN です! 遊ぼうぜ幕張!」の藤原のコールとともに、冒頭から鳴り渡るアグレッシヴな歌とバンドアンサンブルに幕張メッセ興奮! BUMPの「今」を鮮烈に物語る晴れやかなメロディとサウンドが、後方までぎっしりと人で埋め尽くされたEARTH STAGE一面のシンガロングを呼び起こし、広大な空間の温度を刻一刻と高めていく。

「どうせだったら、今までで一番の、最高のフェスにしようよ!」と呼びかけた直井が、「……というわけで、ここからは『紅白』に、中継をつなげたいと思います!」とEARTH STAGEの影ナレーションを務めていた鮎貝健をステージに呼び込み、『紅白』への橋渡し的なMCコーナーへ。舞台左右のヴィジョンの映像が『紅白』に切り替わり、司会のV6・井ノ原快彦からコメントを振られた藤原の「精一杯、心をこめて演奏したいと思いますので、よろしくお願いします!」という言葉とともに、EARTH STAGE一丸の歌声とジャンプとともに“ray”炸裂! 升&直井のビートがタイトに熱気を刻み、増川のギターが大空間に音の星座を描く中、藤原の凛とした熱唱が冬空を貫くように強く伸び上がる――BUMP OF CHICKENとCOUNTDOWN JAPANの歴史に新たな1ページを刻む、最高の名場面だった。

2月にニューアルバム『Butterflies』のリリースが決定しているBUMP。『RAY』以降の楽曲を中心として構成してみせたこの日のステージからも、「BUMP最新型」への確かな手応えが窺える。はちきれんばかりの会場の祝祭感を「改めましてこんばんは、BUMP OF CHICKENです! 幕張ありがとう!」「踊れ幕張!」となおも煽ってみせたあと、「今年も残りわずかです! みなさんの思い出の中に、僕らもちょっとだけお邪魔させてください!」と観客に語りかけた藤原が、アコギを爪弾き歌い始めたのは“スノースマイル”! センチメントとロマンを雪景色とともに編み上げた珠玉のスロウバラードを、ひときわ美しく響かせていくその歌声とアンサンブルに応えて、見渡す限りのハンドウェーブが右へ左へと揺れていく。

「今年、何年ぶりだ?っていうぐらい大晦日にステージに立って……僕は知らなかったです。こんなにたくさんの人が迎えてくれて、音楽ですげえ幸せな時間を作れるっていう。こんな大晦日があることを、僕は知らずに生きてきました。どうもありがとう!」。熱い拍手喝采が広がる。「僕たち来年20周年なんですよ。この4人で、初めてステージに上がった時から……それで、新しいアルバムが出るんです!」という藤原の言葉に高らかな歓声が沸き上がったところで、ニューアルバムから新曲“Butterfly”をライヴ初披露。藤原がかき鳴らすアコギのストロークと、増川/直井/升の編み上げる勇壮なビート、鮮烈なシンセアレンジが渾然一体となって、高純度なロックでありエモーショナルな聖歌でもあるようなメロディを照らし出す――BUMP新次元を強烈に印象づける名曲が、満場のハンドクラップを呼び起こしていく。

「最高のライヴを見せてやろうと思ってお家から来たんですけど……最高のライヴを見せてもらいました」と万感の想いを明かす藤原。「お客さんが目の前にいて演奏してると、『あ、絶対大丈夫だ』って思える。物理的な距離を超えたところに、ちゃんと届いてるに決まってるぜ!って、お客さんみんなが僕たちに向けて体現してくれてて。そのおかげで僕らは、新たなステージに立って、新たな扉を開けることができたと思ってる。どうもありがとう!」。『紅白』初出演をEARTH STAGEの観客と一緒に成功させた充実感が、その言葉の端々から伝わってくる。

「いにしえの昔から伝わる言葉知ってる? オー、イエー、ヘイ、アハーンっていう……」という言葉から、藤原の独唱に応えて最後に割れんばかりの大合唱を巻き起こしたのはもちろん“天体観測”! ステージもフロアも祝祭感に身を任せて歌い、壮大な歓喜の風景が広がっていく――「このあとも10-FEETで思いっきり騒いでこうぜ!」(直井)、「来年もよろしくね! よいお年を!」(増川)、「来年も大吉だ!」(藤原)と呼びかけるメンバーの姿からも、今この瞬間の喜びと「20周年」への決意が滲む、感動的なステージだった。(高橋智樹)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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BUMP OF CHICKEN

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