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MOON STAGE27:15

爆音が、五臓六腑に染みわたる!

新たな年を迎え、午前3時を回ったMOON STAGE。一日中音楽を浴び、踊り尽くして、そろそろまぶたが重くなってくる頃だが、そんな眠気を一撃で吹き飛ばしたのが小林太郎。「幕張、今年もよろしく!」というあいさつから、2015年11月にリリースした2ndフルアルバム『URBANO』の1曲目を飾る曲“NIBBLE”で、凄まじい爆音を響かせていく。小林太郎をフロントに、ギター、ベース、ドラムというごくごく通常の4ピースながら、そのアンサンブルは会場の床をビリビリと震わせ、小林の骨太なヴォーカルがさらに聴く者の体を揺るがしていく。なんたる馬力。続くスケール感あふれる“飽和”も、バンドのパワーを活かし、男臭いハードロックで観客の頭をタテに振らせていく。

「改めまして、小林太郎です。COUNTDOWN JAPAN、今年も呼んでくれてありがとう。普段はバンドなんですけど、今回はストリングスと鍵盤を入れて、新しい曲をやりたいなと思ってます」と、バイオリンとチェロ、キーボードを加えた編成で披露したのは、アルバム『URBANO』のリードトラックである“花音”。ドラマティックな泣きのメロディを最大限ブーストさせる、ストリングスの響きが美しいバラードだ。ラウドな曲はもちろん、バラードもまた小林太郎の魅力だが、なかでもこの曲は歌の強さと重厚なサウンドをぎゅっと濃縮した、パワーバラード。贅沢なサウンドと渾身のヴォーカルに、観客はその場に立ち尽くし、ただただこの音を浴びるのみ。そして、会場は感動の拍手で包まれた。

 “花音”の余韻に酔いしれるなか、次の“時雨”は、憂いを帯びたメロディでさらに感情のバルブを開放。そして後半は、そのあふれ出る感情を、再び爆音で熱い汗へと昇華していく。ドライヴ感満点の“安田さん”でヘッドバンギングさせたかと思うと、ラストの“Damn”ではグッと腕を突き上げてシンガロングさせ、ダンサブルなビートで踊らせる。足裏から脳天までを貫いていくようなへヴィでパンチの効いたバンドサウンドを、全身で生み出していく小林太郎に、惜しみない拍手と歓声が送られた。(吉羽 さおり)

この4日間のすべてを詰め込んだ別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 各アクトのセットリスト、厳選ライヴ写真を掲載した永久保存版の一冊!

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小林太郎

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