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EARTH STAGE12:00

祝・もうすぐ15周年! 「今ここにある自由」を体現するステージ

当フェスの総合プロデューサー・渋谷陽一の前説のあと、今日と明日このステージの影アナを担当する『JAPAN COUNTDOWN』ナビゲーター・鮎貝健がバンド名をコールしてメンバーがオンステージ。1曲目は今年8月リリースの最新アルバム『TEN』収録のダンスチューン“リアル・バーチャル・混沌”。続く“おしゃれ番長 feat.ソイソース”も四つ打ちバージョン。前の曲もこの曲もNAOTO(gt)はギターを持たず、パッド等を操っている。
そして、COUNTDOWN JAPAN 15/16のTシャツ姿のHIROKI(vox)が次の曲のタイトルのコール&レスポンスを求め、“SUSHI 食べたい feat.ソイソース”へ──と、前半は完全にダンスミュージックモード。始まって数分はこのノリに慣れている人と慣れていない人に分かれた感じもあったオーディエンスだったが、ほどなくダンスの渦が大きくなっていき、NAOTOがこの日初めてギターを持った“以心電信”ではシンガロングが起きる。

「やっぱライヴだからね。ライヴでしか体感できないことをみなさんに届けたいなと、ORANGE RANGEは最初の頃からずっと思っております。顔と顔を突き合わせてパーティーができる方、どれくらいいらっしゃいますか? この曲、知ってる人も知らない人もどっちでもいい、幕張ならアガるでしょう!」(RYO/vox)と『TEN』収録の“弾丸ブギウギ♂♀”へ。その言葉どおりにステージの上と下で《Say Yeah!》を何度もやりとりしたあとは、“お願い!セニョリータ”でさらに歌わせ、さらに踊らせる。

「YAMATOさんすごいですね、この景色」(HIROKI)「すごいですね。まだ子どもはいませんけど、子どもに見せてやりたい」(YAMATO/vox)。HIROKI、来年は15周年なので楽しいことをいろいろやっていく、とアナウンスし、「ORANGE RANGEのワンマンにも行こうって方、どれくらいいますか? (声を聞いて)すごい、これなら武道館切れるな」などと言いつつ“祭男爵”へ突入。“イケナイ太陽”ではRYOとYAMATOがステージ両端のビジョンの前まで行き、オーディエンスを煽る。
ラストは「15周年に向けて、俺たちの熱い気持ち、スタートの曲」(RYO)と、デビューシングル“キリキリマイ”。今日いちばんのジャンプの海がフロアを埋め尽くした。

衣装も動きもバラバラ、統制ゼロ、計算もゼロ……いや、同じタイミングで両端のビジョンの前まで行ったのと、ラストの“キリキリマイ”でドラム後方のカメラを使った動きをしたのは計算か(メンバー全員フロアに背を見せてカメラに向かい、その画が両端のビジョンにどーんと映る。「かっこえー!」と唸りました、思わず)。
でも、それ以外はなんの策略もない。共通項は「今同じ曲をやっている」ことだけで、各自好き勝手に、思い思いのやりかたでステージに立っているようにしか見えない、でもオーディエンスをがっちりロックしてアゲ放題アゲていくこのバンドのライヴ、何年経ってもユニークだし、ラジカルだし、新鮮だし……。
と、ここまで書いて思い出したけど、そういえばデビューの頃は、お揃いの衣装を着ていたりしましたよね。つまり、活動を続けるにしたがって、今のような自由なバンドになっていったということか。2016年はどんな自由さを見せてくれるのか、楽しみ。(兵庫慎司)

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