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COSMO STAGE15:00

変幻自在のMUCCサウンド、年末の幕張メッセに咲く

2年ぶりにCOUNTDOWN JAPANへと帰還してくれたMUCC。今年は国内だけでなく、2011年以来となる欧州ツアーも行い、ミニアルバム『T.R.E.N.D.Y. -Paradise from 1997-』リリース後には新作再現フリーライヴも開催した。フロアに期待感が立ち込めるCOSMO STAGEでは、ブルーの照明にシルエットを浮かび上がらせ、ハットを被ったミヤ(G.)、YUKKE(B.)、SATOち(Dr.)、そして逹瑯(Vo.)が歓声を巻き起こす。ミヤの捲したてるようなヴォーカルフレーズで新作曲“睡蓮”を切り出すというオープニングだ。重厚なインダストリアルサウンドと刺激的なシンセリフの迫力が凄まじく、それを乗りこなして逹瑯が伸びやかな歌声からスクリームまでを行き来する。

「初めましての人もいると思うけど、MUCCでーす! ヘンなバンドですけど、最後まで楽しんでってちょうだいよー!!」と逹瑯が呼びかけると、すぐさま“ENDER ENDER”を投下。バンド演奏のエッジをキープしたまま人力ダブステップと呼ぶべきサウンドを振り回し、雄々しいコーラスを巻き起こす。YUKKEがアップライトベースを奏でるのは、画面の向こうの情報よりも眼前のリアリティを捕まえようとするレゲエパンク風の“メディアの銃声”だ。変幻自在のロックサウンドなのに、なぜどの曲もこう説得力に満ち溢れているのだろうか。

MCをはさみ、猛烈なファストチューン“蘭鋳”へと飛び込んで行く。一心不乱にヘッドバンギングしていたオーディエンスを屈ませ、SATOちの合図で一斉ジャンプを繰り広げる光景も壮観だ。クライマックスは、退廃的な情景に全身全霊の愛を注ぎ込む“TONIGHT”でまたもや盛大な歌声を誘い、今回のパフォーマンスは幕を閉じた。なお、MUCCの期間限定のダウンロードシングル『ブリリアント ワールド』配信期間は1月5日まで。こちらもぜひチェックを。(小池宏和)

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