レポート一覧

GRASS STAGE 15:50

全細胞が、幸福を味わう時間

“Pick Me Up”のサンプリングコーラスが響き渡り、優雅な足取りでステージへと姿を見せるかしゆか、あ~ちゃん、のっちの3人。フォーキーなフレーズを絡めて始まるヴォーカルパートが力強いエレクトロビートへと展開し、スピード感に満ちていながらもエレガントな彼女たちの身のこなしには、まったく惚けるように見とれてしまう。「こんにちはー、Perfumeでーす! みんな元気ー!?」と高らかに挨拶し、大勢のオーディエンスに手を振るあ~ちゃんは、次の瞬間にはかしゆか&のっちのダンスにピッタリとシンクロしている。凄い。
右肩上がりに盛り上がりを加速させ、「ありがとうございましたー!」と揃って深々とお辞儀すると、お馴染みのコールで挨拶。オーディエンスの暑さにも負けない熱気に触れながら、「2年前に、ちょっと大トリをやらせて頂きまして……」と語り出すあ~ちゃん。それ以来となる出演だが、その間にアーティストエリアもいろいろ様子が変わって、どうも楽しみにしていたタイラーメンが食べられなかったことが残念なようである。挙げ句の果てには、エリア一杯のオーディエンスを3分割してコールを促す一幕で「タイ!」「ラー!」「メーン!!」と叫ばせるほどだ。食べ物の恨みは恐ろしい。



さて、マキシマム ザ ホルモンのマキシマムザ亮君に「この曲いいね」と褒められたという“Relax In The City”を「亮君に捧げます!」とキュートなパフォーマンスで届け、更に感涙ものの美曲を畳み掛ける展開。オーディエンスとたっぷり触れ合う「P.T.A.のコーナー」では、この日の来場者6万人超=12万の瞳に出会えたことを喜びつつ、 “2億4千万の瞳 -エキゾチック・ジャパン-”が鳴り響く中、3人がステージ一杯に広がって盛大な「ジャパーン!!」コールを巻き起こしてしまった。

そして後半戦は、バウンシーな“Party Maker”を皮切りに、念入りにオーディエンスの声を温めてからの“チョコレイト・ディスコ”も絡めて完璧な大団円へと向かう。眩しい音と歌詞をつぶさに捉え、高度なアート性まで備えたダンスに触れ続けていると、本当に視覚も聴覚も脳も四肢も幸福感に満たされる。西に傾きつつある陽射しが、3人と熱狂のオーディエンスを照らし出して美しい。Perfumeのいる時間は、みんなの宝物だ。あ〜ちゃんは、「こうやって帰って来るところがあるのは、本当に嬉しいものです。また1年頑張ります」と告げ、ついでにもう一度「ターイラーメーン!!」と叫んで、今回のステージを後にした。(小池宏和)





この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

  • ツイート
  • Facebookでシェア
  • LINEで送る

RO69アーティスト情報

Perfume
クイックレポート更新情報もツイート中!