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LAKE STAGE 16:20

ソロ初出演! 盟友たちと響かせた魂の旋律

ひたちなかを吹き抜ける風にようやく涼しさが混じり始める中、LAKE STAGEには降谷建志が登場! ソロ1stアルバムのタイトルチューン“Everything Becomes The Music”をSEに、降谷(Vo・G)、PABLO(G)、武史(B / 山嵐、OZROSAURUS)、渡辺シュンスケ(Key / Schroeder-Headz)、桜井誠(Dr / Dragon Ash)が意気揚々とオンステージ。登場の時点で上半身裸の降谷、武史と軽く拳を合わせた後、「降谷建志です。よろしくお願いします!」――Dragon Ashとしては2000年のROCK IN JAPAN FESTIVALスタート以来毎年出演している降谷だが、「ソロアーティスト=降谷建志」としてひたちなかのステージに立つのは今回が初めてのこと。そんな感慨を一気に感激の極致へと導くように、“Angel Falls”の麗しのメロディが、力強いアンサンブルとともに夕景の中に広がっていく。アルバムではギターのみならずベース、ドラムなど全楽器の演奏を降谷ひとりで手掛けて制作された楽曲群が、強者メンバーが集結したバンドスタイルを通して、まったく新しい音の肉体美と飛翔力を獲得して、湖畔の風景をびりびりと震わせていく。
 “Swallow Dive”のアンセミックなスケール感を持ったメロディが熱いシンガロングを呼び起こし、「飛び跳ねろ!」の降谷のコールに導かれてハイジャンプが巻き起こり、「せっかく暑い中来たんだから、一緒に踊って帰ろうぜ!」と繰り出した“Dances With Wolves”のトライバルなビートが痛快なまでの野性と躍動感に満ちて大地を震わせていく。さらに、“Fabulous Town”の渡辺のピアノプレイがコールドプレイにも通じる壮大なサウンドスケープを描き出し、降谷の絶唱がエモーショナルに響き、“Stairway”の凛としたヴァイブが夏空を貫いて広がる……不屈の魂とクリエイティヴィティが、Dragon Ashの無敵感あふれるミクスチャーロックとは異なる降谷のパーソナルな表現の扉を開き、その調べに盟友たちが1曲1曲、圧巻の生命力を注ぎ込んでいく。「まだアルバム1枚しか出してなくて。Dragon Ashとも全然違うし。でも、山嵐のベースと、P.T.P.(Pay money To my Pain)のギターをここに連れ戻しただけでも、やってよかったなと思います。ありがとう!」という降谷の言葉に、熱い拍手が湧き起こる。




「もっと音楽好きな人が増えて、しかもいろんな音楽の裾野があって、いろんな音楽好きなやつがいろんなとこにいて……ってなったら、いろんな音楽やってるやつが、音楽で食えるようになると思うし、カッコいいやつもどんどん増えていくと思うんだ。そうやって音楽って生きていくんだと思うし、みんなも新しい音楽を発見していくんだと思う」……アルバムの最終曲“For a Little While”の後、静かに、真っ直ぐに語りかけていた降谷。「俺たちもそんなにいろんなことができるわけじゃねえけど、いろんな場所で歌ったり演奏したりするから、またこういうところにも足を運んでください!」。「音楽の明日」へ想いを馳せる彼の真摯な言葉とともに鳴らされた最後の“One Voice”が、ひときわ強く、深く胸に染み渡った。LAKE STAGE初日も残すところ2アクト!(高橋智樹)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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降谷建志
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