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LAKE STAGE 15:10

美しく狂おしい命のロックが響き合う!

2001年にリリースされた初期ナンバー“無限の荒野”でライヴをスタートさせたTHE BACK HORN。力強いビートと猛々しいギターリフ、大空に突き抜けていく伸びやかな歌声をがっちりと噛み合わせ、このLAKE STAGEが大きなひとつの船になったような一体感とエネルギーを放出させる。曲の途中で菅波栄純 (Gu)がギターを置いてステージを駆け回ると、すかさずそのギターを山田将司 (Vo)が掻き鳴らす。菅波は、スガシカオとの共演もあり本日2度目のステージだが、関係なくパワフル。衝動的で野性味溢れるパフォーマンスにオーディエンスも大きな歓喜の声を上げずにはいられない。バンドが始まってからずっと変わらぬ闘志を掲げてロックしてきたTHE BACK HORNのライヴの真骨頂だ。 4人のアンサンブルの凄味とドラマチックなメロディが強く吹きつけた風とひとつになった“声”を経て、オーディエンスの熱気もさらに上昇。「楽しんでますか? 今年もROCK IN JAPAN に出させてもらってます。結成15年を越えまして、生きることを歌っております。俺たちには命があって、命が動いて生きていくんだってことを音楽を通じてやっていければと思います。最後まで楽しんでいってください!」と松田晋二 (Dr)。




ミステリアスなムードを醸し出しながらサビで疾走する“罠”では、まさに4人の命の響き合い、彼らとオーディエンスの命が響き合うようなエネルギッシュな光景が素晴らしかった。エモーショナルなのはもちろん、見事な表現力とクリエイティヴィティに満ちているのもTHE BACK HORNのロックなのだ。
そして岡峰光舟 (Ba)が弾くイントロで歓声が沸いた“美しい名前”を間に挟みながら、9月2日にリリースされる両A面シングル『悪人/その先へ』も2曲共に披露された。キラーフレーズだらけの歌詞と斬新な曲構成で目も耳も釘付けになる“悪人”と、強靭なリフが冒頭から噴煙を上げるような“その先へ”。たとえ新曲だろうとオーディエンスの心をがっちりと掴む。菅波は長い髪を振り乱しながらプレイし、山田はモニターに足をかけて熱唱。全力で音楽と向き合う4人の姿は、バンドマンじゃなくても男子でも女子でも思わず憧れを抱くような眩しいものだ。「また会おうぜー!」と山田が叫び、始まったラストの“刃”まで腹の底からエネルギーが沸いてくるような熱演ぶりが圧巻だった。(上野三樹)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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