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LAKE STAGE 15:10

酸いも甘いも教えてくれる、俺たちのパンクヒーロー

「大丈夫ですか、熱中症。ちゃんと泡盛飲んでよ? ……絶対ダメです(笑)」
サウンドチェックにて、沖縄ジョークを交えつつLAKE STAGEに詰めかけたオーディエンスを気遣う上江洌清作(B&Vo)。LAKE STAGE2日目、真昼のこの時間帯にはMONGOL800。沖縄民謡風のSEをバックに清作、儀間崇(G&Vo)、髙里悟(Dr&Vo)が踊りながら登場するウキウキなオープニングだ。「あーそびーましょ!」と清作が呼びかけて圧倒的アンセム“あなたに”からスタート。歓喜の声とともにオーディエンスの腕がウワッと上がり、サビでは合唱に包まれる――と、序盤にして早くも完成するひとつめのハイライト。MCでは「お久しぶりです。こんにちは、MONGOL800です!みんな元気? よっしゃ~、俺たちで使い果たしてしまえ~!」とアツいライヴをオーディエンスに約束。「元気なみなさまのお声をちょうだいしてもよろしいでしょうか?」と“OKINAWA CALLING”の「Oh Yeah」の大合唱を導き、「すごいよなあ。2001年の歌だぞ?」「(Cメロの部分は)ここ5年くらい俺歌ってないんだよね。あの歌はもうみんなのものだよ」と清作に言わしめるほどの浸透っぷりを見せた“小さな恋のうた”でもオーディエンスたちに歌を託す。「最高!」「アツい!」という声があちこちで行き交っていた。




「“小さな恋のうた”終わったから、他行ってもいいよ。カエラちゃん間に合うぞ」と冗談めかしつつ、「ここからがモンパチの時間でございます」と堂々たる宣言。8月19日発売のアルバム『People People』について語り始める。「本当は底抜けに明るいやつを作ろうと思っていました。しかし制作に入って、蓋を開けてみたら完全に中指立ててました。オッサンたち、まだまだ中指を立てております」「それにしても平和です。音楽で楽しめているこの状況が平和だと思っています」。そして、結成から17年間、故郷・沖縄から音楽を発信し続けてきた彼らこその切実なメッセージとして“himeyuri 〜ひめゆりの詩〜”“to be continued”が鳴り渡った。「ラスト2曲、まだまだ遊べますかー!? 宴じゃ、宴じゃ!」と“PARTY”“DON'T WORRY BE HAPPY”でフィニッシュ! 底抜けに明るいパーティーチューンから決して忘れてはいけないシリアスな事実まで、まっすぐに鳴らす3ピース。MONGOL800はやはりいつだって、大切なことを教えてくれるヒーローのようなパンクバンドなのだ。(蜂須賀ちなみ)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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