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SOUND OF FOREST 11:05

情熱と記憶を永遠にするメロディ

サウンドチェック時からMONGOL800やHi-STANDARDの名曲をぶっ放し、通りすがりの来場者を見境無く惹き付けてしまうWANIMA。昨年、PIZZA OF DEATH RECORDSからミニアルバム『Can Not Behaved!!』でデビューした熊本出身の3ピースバンドだ。このROCK IN JAPAN FESTIVAL初登場の舞台でさえ、本番前のフィールドに立ち込めた待望感は並々ならぬものがある。お馴染みスキャットマン・ジョンのオープニングSEが鳴り響くと、「手拍子とか要らんからー!」と満面の笑みを浮かべ、率先して手を打ち鳴らしている松本健太(Vo/Ba)である。そして歌い出しコンマ数秒で触れる者の情熱の核に触れる“Hey Lady”に“雨あがり”と、猛烈なメロディックパンクを浴びせかけてゆく。ど真ん中でキャッチーなのに、深く深く胸を抉るこのメロディの威力はどうだ。



「ROCK IN JAPAN、SOUND OF FORESTにお集まりの皆さま、はじめまして、ゆずです!」とひとしきり“夏色”の大合唱を巻き起こし、あらためて自己紹介しながら今度は8/5にリリースされたばかりのEP『Think That…』から“TRACE”を届けてくる。笑いばかり振り撒いているようでも、その思いを宿したひたすらに芯の強いメロディは、西田光真(Gu/Cho)と藤原弘樹(Dr/Cho)の熱いハーモニーを纏って投げ込まれるのだ。オーディエンスと歌声を共有する“いいから”でエッチな情熱を衒い無く吐き出すと、「プーさんよりもくーまーもん!!」といった定番コール&レスポンスから雪崩れ込むのは“昨日の歌”。そして“BIG UP”でバンドの機動力とエモーションを全開にしていった。

「ROCK IN JAPAN、ずっと出たかったんで本当嬉しいです! あと1曲だけやっていいですか!」と披露されたのは“1106”。決して忘れ得ぬ人と風景の記憶を、このひたちなかの空の下にも思いっきり刻み付け、みちみちに詰めかけたオーディエンスと記念撮影も敢行して、3人はステージを後にしたのだった。(小池宏和)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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