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SOUND OF FOREST 16:55

変幻自在に魅せる、夕暮れの魔術師たち

陽が傾いてきてSOUND OF FORESTは心地好い夕暮れタイムの入り口。そこに登場したのは、indigo la End。今年サポートメンバーから正式にメンバーになった佐藤栄太郎(Dr)、そして川谷絵音(Vo/Gt)、長田カーティス(Gt)、後鳥亮介(Ba)に加えて、女性のコーラスがふたりという編成だ。



まずはメジャーでの1stシングル“瞳に映らない”からライヴはスタート。跳ねるようなメロディと、キャッチーでいて一筋縄でいかないワザが随所に仕掛けられたアレンジが光る曲に、観客は高く手を振り上げ、音を全身で浴びていく。続く“夜汽車は走る”は、女性コーラスと川谷のヴォーカルとのハーモニーが美しい。繊細で、哀愁も混じった歌謡曲を思わせるメロディでグッと聴かせ、長田が泣きのギターを響かせながらも、バンドサウンドはしっかりとロックだ。曲のなかに、何色ものカラーが織り込まれ、耳触りが心地好くもとても重厚なサウンドで、遊びがたっぷりなのがindigo la Endである。続いて披露された“悲しくなる前に”などは、その真骨頂。メタルを思わせるユニゾンギターに変拍子が絡み、まるでスピーディに景色や思考が変化していくようなサウンド。トゥーマッチなくらい面白さを持ったサウンドでいて、メロディは歌心があって、すっと心に届く。フェスというたくさんの人が集まる場でも、まっすぐにその歌が響きわたっていく。




「去年出させてもらった時にベースが加入したので、今日でそれからちょうど一年になりました。そして、今回はドラムの佐藤が正式加入して初めてのROCK IN JAPANとなります」という川谷のバンド紹介から、「せっかくなので、新曲やります」と9月にリリース予定のシングルから“雫に恋して”を披露。ラテンの風を感じつつも、しっとりとした憂いのある曲だ。そしてアグレッシヴなドラムソロから“名もなきハッピーエンド”へと続き、「最後にどうしても、僕がロッキンでやりたかった曲をやります」と川谷が言ってスタートしたラストナンバーは“夏夜のマジック”。ソウルフルでかつ都会的な女性コーラスではじまる、リリカルなソウルポップ。夜というにはまあ早い時間だけれども、夕方の甘美な時間にぴったりとはまって、SOUND OF FORESTを甘くとろける空間へと変えていったindigo la End。音のドラマで濃密に聴かせるライヴだった。(吉羽 さおり)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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