開演前、サウンドチェックに登場するや、大きな歓声で迎えられたのはガールズバンド、サイサイことSilent Siren。すぅ（吉田菫／Vo&Gt.）、ひなんちゅ（梅村妃奈子／Dr.）、あいにゃん（山内あいな／Ba.）、ゆかるん（黒坂優香子／Key.）、メンバー全員がさわやかなチアガール風の衣装で、その可愛らしさに大きな歓声が上がる。「あつーーい‼」とすぅが絶叫し、「リハーサルやります」と続けると、会場は手を振ったりジャンプをしたり、手拍子したりと本番さながらの盛り上がり。暑さのなか、惜しみなくエネルギーを使っていく観客たち。大丈夫か？ と思ったが、心配は無用。はじまりから、終わりまで、ジャンプ！ ジャンプ！ ジャンプ！ で元気いっぱいのSOUND OF FORESTの観客だった。




「ロッキンのみんな、帰ってきました！」というすぅの挨拶から、“Starmine”に合わせ「ハイ！ ハイ！ ハイ！」と大きく声を上げ手を振る観客たち――という、にぎやかな光景でスタートしたライヴ。すぅのキュートなハイトーンヴォーカルが会場を駆け抜けていくと、続々ととSOUND OF FORESTに観客が集まってきた。「みなさんこんにちは、Silent Sirenです。ROCK IN JAPAN、夏がやってきました。思いっきり、世界のどこよりもアツい夏にしましょう！ じゃあみんな、手を上げて、声を出してね！」とすぅが呼びかけ、遠くにいる観客に向かって、「走れー！ 今なら間に合うぞ」と声を張り上げる。続いて披露されたのは、2013年にリリースしたサマー・チューン“ビーサン”。フェスにぴったりの大合唱曲で、「男の子！　女の子！」と声をかけながら、一体感を高めていく。昨年に続いて2回目の出演となるサイサイ。「初めて観る人も、知ってるよっていう人も、それぞれうちらにいろんなイメージを持ってると思うけど。今、この瞬間ここに立ってるのがSilent Sirenです」（すぅ）。そう力強く放ち、さらにフルパワーで披露したのが、8月5日リリースのニュー・シングル曲“八月の夜”。スピーディな四つ打ちで、勢いにつんのめるようなアンサンブルだったが、加減なしで爆走していく姿は爽快で、観客も楽しそうにステップを踏み、ジャンプする。




　後半はさらにハイヴォルテージなキラーチューンを連打。2ビートでガンガンと攻める“爽快ロック”では、「さ・わ・げー！」とすぅが声をあげ、一面カラフルなタオルがぐるぐると回った“ぐるぐるワンダーランド”では「まだまだまだまだ！」（すぅ）とエンドレス・モードでサビをループ！　そして最後は元気いっぱい、メンバー全員で一斉ジャンプで締めくくった。さわやかな旋風を起こしたステージだった。（吉羽 さおり）

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です！ 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。