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WING TENT 14:40

WING TENTに「伝説」がやって来ました

ちゃんと説明しようとすると膨大な文字量になってしまうので、ご存じない方は各自調べていただきたいのですが(RO69のこれを読むとか→ http://ro69.jp/feat/great3_201211 )、端的に言うと、90年代中盤から00年代中盤の日本のロックにおいて、もっとも重要な存在のひとつです。ヴォーカル&ギターの片寄明人は、フジファブリック、SISTER JET、Czecho No Republic、DAOKOなど、数々のアーティストを手がけてきた名プロデューサーです。ドラマーの白根賢一は、CharaやYUKIや椎名林檎などなど、数々のレコーディングやライヴの現場でひっぱりだこの名ドラマーである上に、すぐれたメロディメーカーでもあります。最年少のjan(ba)は、2012年に再始動して9年ぶりにリリースしたアルバム『GREAT3』から加入したのですが、そもそもベーシストでもなかったのに(それまではシンガーソングライターでした)、相当なレベルのプレイヤーでないと到底無理なGREAT3のアンサンブルにいきなり溶け込んだ上にバンドに新しいアイディアを吹き込んだ存在です。以降、2014年には最新アルバム『愛の関係』をリリース。なお、ROCK IN JAPAN FESTIVALへの出演は、休止前も休止後も合わせて、今回が初!




メンバー+サポートの堀江博久(key)の4人でオンステージ。1曲目は『GREAT3』のオープニングチューン“TAXI”、続いて『愛の関係』から“モナリザ”、4曲目は『GREAT3』から“レイディ”、5曲目は『愛の関係』のタイトルチューン――と、休止前の曲はセカンドアルバム『METAL LUNCHBOX』収録の3曲目“ラスト・ソング”くらいで、再始動後の曲たちを中心に進んでいく。いずれにせよ、誰よりも強く深く重く「生きることと死ぬこと」に向き合ったバンドによる、誰よりも強く深く重く「生きることと死ぬこと」に向き合った曲たちが歌われ、演奏されていくさまはまさに圧巻。片寄の甘い甘い声が、バンドの美しい美しいグルーヴにのって広がっていく。うわあ。これを聴きたかったんです、ここで。感無量、古くからのファンとしては。ラストは、サードアルバム『Romance』収録の、白根がメインヴォーカルをとるロックンロールチューン“マイ・ウェイ”。全6曲、「至福」としか言いようのない時間だった。あ、でも、ひとつだけクレーム。サウンドチェックで、「リハーサルなんで、(本編で)やんない曲をやろうと思います」(片寄)と、セカンドアルバム『METAL LUNCHBOX』収録の超超超名曲“リトルJの嘆き”をやったこと。本番でもやれよ! まあいいけど、フルコーラス聴けたから。(兵庫慎司)


この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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