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LAKE STAGE 14:00

誰ひとり置いてけぼりにしない音楽の楽園

8年連続8度目の出場、もはやROCK IN JAPAN FESTIVALにはかかせない存在であるBIGMAMA。SEの“交響曲第9番”(ベートーヴェン)が鳴らされると一面ハンドクラップが――というその景色が壮観である。真っ白なアコースティックギターを高く掲げた金井政人(Vocal and Guitar)が「行くぞ、ひたちなか!」と叫び、“No.9”からスタートだ。もはや立ちながら楽器を叩いているリアド偉武(Drums)の力強いビートが地面を揺らし、金井は何度もオーディエンスへ語りかけながらマイクを向け、特大のシンガロングを巻き起こしていく。MCでは金井が「毎年この日が誰よりも楽しみなんです! いちばんアツいと噂されるLAKE STAGEのいちばんアツい時間を任せていただきました。せっかくですのでROCK IN JAPAN史上最もアツい、灼熱のステージにしたいと思います」と宣言。優雅でありながらもエッジの効いた東出真緒(Violin)のフレーズと、サイレンのように轟く柿沼広也(Guitar and Vocal)のフレーズが上昇気流を描く“荒狂曲“シンセカイ””、安井英人(Bass)のスラップが始まりを告げる“Swan Song”を連続で演奏した。




現在、アルバム『The Vanishing Bride』のレコ発ツアー中のBIGMAMA。タフに磨き上げられたサウンドは惜しみなく輝き、他のメンバーやLAKE STAGEを満たすオーディエンスと顔を見合わせながら演奏する5人の表情は晴れやかだ。そんな様子からも、今のバンドの調子の良さと充実度の高さがヒシヒシと伝わってくる。未来を掴むための揺るぎない意志を歌う“A KITE”を挟み、オーディエンスの持つ様々なタオルが掲げられた“until the blouse is buttoned up”へ。ラスト、「今からこの曲で音楽の楽園を作ります」と、9月2日発売のシングル表題曲“MUTOPIA”が鳴り終わるその瞬間まで、LAKE STAGEまるごと桃源郷へと誘うような、この上なく素敵な魔法をかけてくれたのだった。ステージを去る間際に金井が放った「愛してるよ、ひたちなか!」という叫びが、どこまでも爽快な余韻を残した。(蜂須賀ちなみ)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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