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GRASS STAGE 11:50

「一瞬で終わる夏」の楽しさとせつなさを刻みつけた11曲

「ありがとう。10代の頃って、ずっと本屋でJAPANを立ち読みしながら、フェスのページを見て『こんなのなくなればいいな』と思ってたんですけど、ここGRASS STAGEに立てて、ほんとにうれしいです。ここに連れてきてくれてありがとうございます」
以上、本日1回目の尾崎世界観(Vo/Gt.)のMCより。なお、COUNTDOWN JAPAN 14/15の時は、2014年の夏はホールツアーをやることにしたのでROCK IN JAPAN FESTIVALには出なかった、でもあとで「出たかった」と後悔した――という話をしておられました。いずれも、なんかもう、何も言えません。あまりにも尾崎らしくて、わかりすぎて。



クリープハイプ、初めてのGRASS STAGE。まず3人がでろーっと登場、そして尾崎世界観がのそーっと現れ、ギターを提げ、みんなでジャカジャカ鳴らして「あーっ……」って声を出してノドの調子を確かめたと思ったら、スッと1曲目“オレンジ”に入る。もういきなり自然で、かっこいいことこの上ない。ニクい。小川 幸慈(Gt.)のヘナヘナと心地好いあのフレーズが、GRASS STAGEの巨大な空間に広がっていく。サビで点滅するオレンジと黄色の照明、ずっぱまり。まっ昼間でもこんなに映えるものなんですね。
そこからも、「ちょっと、後半どうすんの?」と言いたくなる勢いで代表曲や名曲や夏の曲を、曲中のブレイクで「最高ですね。『ひたちなかー!』とか叫ぶんじゃなくて、ささやきます。ありがとうございます。気持ちのいいライヴにしましょう」と口にしたりしつつ、惜しみなく連発。8曲目には9/30リリースのニューシングル“リバーシブルー”を披露。たそがれていて繊細で、でもどっかキマらなくてそこがせつない、つまりクリープハイプ王道中の王道なすばらしい曲。




そして次は、“ルパン三世のテーマ'78”からの“爆音ラヴソング”! そうです。東京スカパラダイスオーケストラ、登場しました! というか、ハナからステージにドラム2台あったり鍵盤やコンガがセットされてたりするし、昨日8/8のスカパラ主催フェス・トーキョースカジャンボリーに尾崎出てるし、そもそも昨日の段階で谷中さん(谷中敦/Baritone sax))「明日ロックインジャパンで爆音ラヴソング演るの楽しみだな。」ってツイートしちゃってるし……というわけで予想はついていたんだけど、いやあ、それでもスカパラのあの音がGRASS STAGEサイズでどかーんと放たれるとアガるアガる。動きまくるスカパラと対照的に、ギターを置いてスタンドマイクにしがみつくように歌う尾崎の姿も新鮮。そして次もスカパラと一緒、曲は“社会の窓”! あのBメロとサビにこんなにホーンが合うとは思わなかった。
シメはスカパラがステージを去り、長谷川カオナシ(Ba.)のあのイントロが響き、そこに小泉 拓(Dr.)のビートがかぶさっていく――そう、“HE IS MINE”でした。もちろん、数万人の「セックスしよう!」が響きわたりました。(兵庫慎司)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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