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PARK STAGE 14:00

音楽の力を信じて進む、新生・真空ホロウ!

それはさすがに暑いだろうと思うような黒い長袖の衣装でクールにキメながら 「暑さ対策だけは万全にしてくださいね」とサウンドチェック時にステージ前に集まっていた観客に語りかけていた松本明人(Vocal/Guitar)。7月18日の東京キネマ倶楽部ワンマン公演で村田智史(Bass)、大貫朋也(Drums)が脱退し、松本のソロ・プロジェクトとして新たな道を切り拓いていくことになった真空ホロウ。今回はサポートメンバーを迎え、どんなステージを展開してくれるのか楽しみにしていた人も多いはず。




「真空ホロウへようこそ!」といつもの挨拶でライヴはスタート。松本は中央のモニターに立ってギターのイントロを弾き、1曲目から新曲“カラクロメイロ”を鳴らした。噛み付くような吠えるような歌がPARK STAGEいっぱいに広がり、緊迫感のある表現に一気に胸ぐらを掴まれたような感覚になる。ドラマーには山口大吾(People In The Box)を迎え、両サイドはカッコイイ女性ふたりが固める。ベースのHisayo(tokyo pinsalocks/a flood of circle)とギターの木村順子(指先ノハク)だ。見た目的にも全く新しい新生・真空ホロウだが、“被害妄想と自己暗示による不快感”といった楽曲におけるシリアスさはそのままに、体中をかけめぐる鼓動のようなビートとスリリングな旋律がオーディエンスを激しく煽る。
松本が「暑くないですか? でも曲ではもっと熱くしていこうかな……と言いながら、次はバラードを歌います」と、“ひかりのうた”へ。「これから僕はどのような未来が待ってるかはわからないですが、自分を、音楽を、そして今観てくださっているあなたがたを信じて生きていけたら明るい未来が待ってるんじゃないかと、キレイ事じゃなく思っています。そんなことを考えながら朝まで歌詞を考えていた曲をやります」とアコギを弾きながら歌い始めると、オーディエンスは静かに聴き入る。途中からバンドの音も加わって、明るい未来を導く祈りのような想いは真っ直ぐに届けられた。 「踊り足りてないですよね? 熱くなり足りてないですよね! パーティを始めましょう!」と“闇に踊れ”と“Balance cont(r)ol”を続けて演奏し、フックの効いたメロディとダイナミックなサウンドでグイグイとオーディエンスを踊らせた。



「ありがとう。また会いましょう」と最後の曲は“MAGIC”。松本がステージ前方まで出てギターを弾きながら客席に笑顔を見せる場面も、みんなのオーオーオーオー!の大合唱も、ひとつひとつが目に焼き付いた。ひとりになっても、ひとりじゃない。音楽の魔法を信じて突き進む、新たな真空ホロウの可能性と底力を見せてもらった。(上野三樹)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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