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SOUND OF FOREST 14:35

森との調和が生んだ唯一無二のカーニバル!

先月は初の日比谷野外大音楽堂でのワンマンライヴを見事に成功をさせたばかりのCzecho No Republicが、まさに“野外が似合うバンド”に相応しいステージ、青空と緑に包まれたSOUND OF FORESTに姿を現した。全員が白で統一した涼しげな衣装に身を包んで登場すると、山崎正太郎(Dr)が全身をのけぞるようにして叩きつける力強いビートが炸裂した“No Way”からライヴはスタート。武井優心(Vo/Ba)とタカハシマイ(Cho/Syn/Per)のツインヴォーカルが優しくメロディをなぞり、サビで一気に弾ける開放的なサウンド。来た、来た! これがチェコのライヴだ。そのワクワクするような昂揚感に後押しされて、オーディエンスの両腕が万歳するように一斉に突き上がる。




5人が楽器を入れ替えながら賑やかに音を重ねていく“Festival”に続けて、「このあと何曲かはホーン隊を入れて8人でやっていくので、一緒に歌ってくれたら嬉しいです」と武井。3人のホーン隊が加わった“Amazing Parade”では、ダイナミックにこだまする管楽器の力強いエネルギーがチェコの音楽をより鮮やかに彩る。「まだまだいこうぜー! ロッキーン!」と叫んだ砂川一黄(Gt)の熱いギターで踊らせた“RUN RUN TIKI BANG BANG”に続けて、圧巻だったのは、「ワン、ツー、スリー」の掛け声で、ウォーウォーと力強い歌声が響き渡った“ダイナソー”。《カーニバルが始まるよ》という、最高にハッピーなフレーズと共に、《今夜は楽しもう》という部分では、さらに重ねて「今夜は楽しもう!」と叫んだ武井。あらゆるものを巻き込みながら、まるで辺りにこだまする蝉の鳴き声すらも味方にするように、チェコの音楽は、その場の空気と調和しながら響き渡っていく。



MCでは、バンド結成から5年が経ったことに触れた武井。「最初の2、3年は共感してくれる人が思ったより増えていかなかったけど、今日はこんなにいっぱいの人が見に来てくれて嬉しいです」と感謝の意を表す。そして、9月9日にリリースする最新アルバム『Santa Fe』から“Firework”を披露。タカハシと八木類(Gt/Cho/Syn)の2台のシンセが奏でるコズミックなサウンドにのせて、真っ直ぐに、どこか儚げな気配も湛えながら投げかける武井のヴォーカルが印象的だった。そのままラストソング“Oh Yeah!!!!!!!”へ。最後はベースを持たずに歌い出した武井が、マイクをオーディエンスへと突き出して、シンガロングを促す。この音楽を作り出すのは5人だけの力じゃない。お客さんも一緒になってひとつの空間を作り出していくのだ。色鮮やかな緑と、木の匂いに囲まれて、当たり前のようにその場所にあるCzecho No Republicの音楽。やっぱりチェコには野外のステージが本当によく似合う。(秦理絵)


この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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