サウンドチェックの時点で、ライヴ本編が待ち切れないという感じで、ジョークを飛ばしたり、観客に話しかけたり、オカンとの会話を披露する稲村太佑（Vocal&Guitar）。「まだ10分あるの？」と言うと、本人もシビれを切らしたのか、"半径30cmの中を知らない"をプレイ。観客はタオルを回して盛り上がり、既にPARK STAGEは十二分に温まる。一旦バンドはステージをあとにするが、1分後にはSEと共に稲村、田原和憲（Guitar）、下上貴弘（Bass）、疋田武史（Drums）の4人が行進しながら再登場。そのままステージ前に並ぶと、4人で「ROCK」「 IN」「 JAPA」「N」と人文字を作り、ツカミはOK、観客も受け入れ体制が整った。




「今年もアルカラがこのひたちなかにやって来たぞー！ 今日はPARK STAGEに来てくれてありがとう」と稲村が言うと、"Aカップ巨乳"からの"キャッチーを科学する"で本編スタート。シンプルなリフ、ダイナミズムに満ちた音色で迫力漲る演奏で魅せていく。グルーヴを高め、スピード感も増した"チクショー"で観客をさらに焚き付ける。
"嘘つきライアー" を挟み、「もっともっと上がっていこう！ ROCK IN JAPAN！」と稲村が煽ると、"カラ騒ぎの彼女"、"愚痴ばっかりのローレロレロ"と立て続けに繰り出す。
「数々の命を生み出してきた太陽、最高にいい笑顔をしているROCK IN JAPANに来たみんな……こんなに揃ってるのに何かが足りない。アブノーマルが足りない！」と言うと、大きな歓声が上がり、"アブノーマルが足りない"へ。キャッチーなサビの求心力に、観客も両手を挙げ、PARK STAGEはダンスフロアと化した。

ラスト1曲を残し、稲村は蛍光オレンジのカツラを被ると、「よっしゃやるか、でんぱ組.incやー！」と叫ぶと、"交差点"をプレイ。バンドは観客と一緒に《ウェイ》の大合唱をブチ上げ、熱い風景を作り上げる。フック満載のロックチューンで観客の心を射抜いた、見事なステージだった。（荒金良介）

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です！ 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。