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SOUND OF FOREST 12:15

爆音と大合唱で生み出す灼熱の幸福

どんどん気温が上昇していくこの時間帯。日差しも強まり続けるばかりだが、タオルを首に巻いた観客がフィールドを埋め尽くしていく。ステージ上では楽器隊のKazuki(guitar)、Adam(guitar)、Eiji(Drums)、Tomohiro(Bass)、Takahiro(guitar)が早い時間から入念なサウンドチェックを重ねて、人々のワクワクを刺激していた。
そして、いよいよ迎えたスタート時間。「俺たちの最後のROCK IN JAPAN。全力で行こうぜ! ジャンプ! ジャンプ! 拳を挙げろ! 暴れ倒せ。全力でいくぞ!」、我々を煽りながらHiro(Vocal)も登場。この6人が揃ったステージから届けられるサウンドのパワーは、やはり桁外れだった。贅沢極まりないトリプルギター編成。アドレナリンの分泌を煽ってやまない最強のリズム隊。さらにはHiroとAdamによるドラマチックな歌声が駆け抜けるのだから、のんびりと腕組みをして聴いていられる場合ではない。最初の方は周囲の森の木陰で何となくステージを眺めていた人も、少しでも間近でサウンドを体感しようと、フィールドの中に集まってきた。




演奏した曲は、文句なしに盛り上がるものばかり。“slip of the lip”や“a fact of life”といったお馴染みの曲は、イントロが始まるやいなや歓声が湧き起こり、皆が飛び跳ねて踊っていた。そして、とても感動的だったのは“purple eyes”。「この景色を一生焼き付けたい。後ろの方に届くように、俺の後に続いて歌ってくれ」、観客に呼びかけたHiro。SOUND OF FORESTが人々の大合唱、ステージから届けられる爆音で完全にひとつになっていた。




「やべえ、暑い。さっきね、目にソルティーな水が入ってやめようかと(笑)。集まってくれてありがとね」、何だかほのぼのとしたトーンのAdamのMCが観客を盛り上げていたのも印象深い。また、「今年、最後のROCK IN JAPAN。後悔とかしたくないの。お前ら絶対後悔すんなよ!」、中盤でのHiroの言葉も忘れがたい。皆さんもご存じの通り、FACTは年内の活動を以って解散することになっている。こんなに凄いライヴを観てしまったら、改めて寂しくなってしまったのは事実。しかし、彼らの生々しい演奏をこうして夏空の下で浴びることができた喜びをとことん噛み締めたライヴであった。(田中大)

この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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