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WING TENT 14:40

超凶暴で超ポップ! ひたちなかにヒスパニ参上!!

いよいよ今年4月にメジャーデビューを果たした名古屋発のスーパー破天荒な5人組ヒステリックパニックが、昨年末のCOUNTDOWN JAPAN、5月に行われたJAPAN JAM BEACHに続き、このひたちなかにも初上陸だ。SEとともにメンバーが威勢よく飛び出すと、1曲目に“うそつき。”を投下。やっち(Dr.)とおかっち(Ba.)の怒号のような重低音に、巨漢の緑髪Tack朗(Gt,Vo.)が見た目からは予想だにしない超ハイトーンを放つ。さらに、むらさき髪のギタリスト$EIGO(Gt,Chor.)が爽やかに歌ったと思えば、着流し姿のとも(Vo.)が強烈なスクリーム。全く違う個性を持つトリプルボーカルが目まぐるしいスピードで入れ替わっていく。



攻撃的でへヴィなラウドサウンドから、キャッチーなサビへと、おそるべき勢いでお客さんを巻き込んでいく、代表曲“ねこ地獄”では、ともはしゃぼん玉やネコの手をあしらった手袋など、小道具も持ち出して盛り上げていく。それでいて断末魔のような高音から、悪魔のような低音まで変幻自在に操るスクリームは圧巻のひとこと。サウンドの凶暴性と底知れないポップさが混在するバンド、それがヒステリックパニックだ。



MCでは、このROCK IN JAPAN FESTIVALが「人生でいちばん出たかったフェス」と明かしたとも。「今日は夢が叶った日だから全力でライヴをします!」と宣言すると、フロアに向けて中指をつき立てて、“ファッキンホット”。真っ赤な照明に照らされながら、$EIGOは激しいヘドバンを見せ、ともは「声だせ、おら!」と激しく煽っていく。出だしでTack朗のキュートな(!)声がポップに弾む“ライジングさん”では、ともは、今度は水鉄砲を持ち込んで噴射しまくり。最後のラララ~を集まったお客さんと一緒に歌い、灼熱のWING TENTを見事にひとつにしていった。



そして、最後のMC。「いま、ひとつ夢がかなって、新しい夢ができました。いつかGRASS STAGEに立ちます。何年かかるかわからないけど。去年、俺はひとりで(ここに)遊びに来ました。そのとき、絶対に出てやると思って、有言実行できました。夢は叶うかわからないけど、口に出すだけならタダだから。俺はここに宣言します」。そんな約束を胸に繰り広げたラストナンバーは“人生ゲーム”。フロントの4人が一列に並び、Tack朗が丁寧に歌い始めると、ともが「飛べー!」と悲鳴のようなスクリーム。フィナーレへ向けて全員が渾身の演奏を繰り広げるなか、スマホ片手にメンバーの写真を撮るという、どこまでも自由すぎるともが面白い。最後に自撮りもばっちり決めて、演奏も終了。約30分のステージが本当にあっと言う間だ。「来年またひたちなかで会おうぜ!」(とも)と、再会の約束を交わすと、大きな歓声に包まれて5人はステージを後にした。(秦理絵)


この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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