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WING TENT 18:10

踊れ! 今、最もフレッシュな爆音が炸裂

本日のWING TENTのトリを飾るのは、Rhythmic Toy World。内田 直孝(Vo.Gt.)、岸 明平(Gt.)、須藤 憲太郎(Ba.)、磯村 貴宏(Dr.)を迎えた歓声はものすごかった。「ひたちなかー! 準備出来てるか?」。トレードマークの三つ編みを揺らしながら内田が叫び、1曲目“波紋シンドローム”がスタート。全力でコールしながら飛び跳ねる人々のエネルギーが、フロアをグラグラ揺さぶる。その勢いのまま突入した“s.m.p”の盛り上がりもものすごかった。そして、“いろはにほへと”では、ゴーゴーダンスまで巻き起こる。とにかくあの場にいた誰も彼もがダンスに夢中になっていた。
彼らの前にこのステージに出た三戸なつめが「前髪切り過ぎ女子」だったことに触れ、その後に登場した彼らが「髪の毛伸ばし過ぎちゃった男子」であるのを猛烈に面白がっていた内田のMCを挟んで、“とおりゃんせ”。フロアを包む熱気は、さらに上昇していった。そして、早くも本編ラストの曲となったのだが……その直前の内田の言葉は、グッと来るものがあった。「2012年、俺たちはRO69JACKに出て、ここWING TENTを目指した(優勝アーティストは、このステージに出演する権利を獲得できる)」と語り始めた彼。残念ながら優勝できなかった当時は、まだ誰かのために音楽をやるという気持ちを持てていなかったのだと、振り返っていた。「3年経って、やっとここに来た。今日、目の前にいるあなたたちのために全力で歌いたい俺たちがここにいる!」という言葉を添えて“フレフレ”を歌い始めると、観客は全力の手拍子で彼らを讃えた。




熱い歓声に応えて行われたアンコール。ステージに戻って来たメンバーたちは、心底嬉しそう。そして、「RO69JACKは、俺たちをバンドにしてくれた。そういう場所なんです。日本中の人に聴いて欲しいと寝る間も惜しんで作った曲を最後にやって帰ります」。内田が言って届けられたのは“さなぎ”。力強く腕を振り上げながら興奮する人々の間に、爽やかな感動が広がっていくのを感じた。
全曲の演奏を終え、手を振ってステージを後にしようとした4人。すると、「ちょっと待って。ひとつだけ。俺、約束してたことがある」と内田が突然言ってメンバーたちを引き留めた。彼らは水戸にあるライヴハウス・mito LIGHT HOUSEに出演した際、ROCK IN JAPAN FESTIVALに初出演したらやると約束していたコール&レスポンスがあったらしい。その公約をしっかり律儀に果たす姿が、何だかとても微笑ましかった。そして、「来年もっとでかいところで会おうぜ」というステージからの去り際の言葉も印象深い。演奏の良さは勿論、音楽を届けることに対する真っ直ぐな姿勢が終始満ち溢れていたこのライヴ。彼らの今後のさらなる快進撃を確信させられる場面の連続だった。(田中大)



この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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