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PARK STAGE 17:30

夕暮れのPARK STAGEを染めた色鮮やかなグルーヴ!

少し陽が落ちて涼しい風が吹き始めたPARK STAGEに、日本が誇る最強のアグレッシヴ・ジャズ集団SOIL&”PIMP”SESSIONSが登場した。タブゾンビ(Tp)と元晴(sax)のホーン隊ツートップが、そのステージの幕開けを高らかに宣言。丈青(pf)のエレガントなピアノのフレーズが追い打ちをかけると、秋田ゴールドマン(b)とみどりん(ds)のリズム隊が躍動感たっぷりのビートでオーディエンスを踊らせる。そのサウンドの機微を捉えて、社長(アジテーター)が、両手を広げたり、人さし指を突き上げたり、拡声器で叫んだり、唯一無二のポジションからステージをいっそう盛り上げていく。




1曲目“SUMMER GODDESS”から、間髪入れずに繰り広げられた“表nothin' 裏girl”では、ソイルのハードコアな一面が炸裂。ハイスピードで刺激的なビートが暴れまわると、野性的なリズムと洗練されたサウンドで奏でられる“THEME FROM "FUTAGASHIRA"”へ。丈青がまるで鍵盤を叩くような独特のスタイルでピアノソロを聴かせると、「もっともっと騒ぎたい、もっともっと狂いたい!」と、社長。そこから、「女子! セイ、イェーイ!」「もっともっとバカになりたい、男子! セイ、イェーイ!」と、コール&レスポンスを繰り広げる。PARK STAGEが幸せな一体感で包まれた。

軽快なスネアのリズムを刻み続けるみどりんに、「みんな何か欲しそう」と、社長がソロプレイを要求。心をかき乱す激しいドラミングのあとには、「さあ、次はみんなが主役になる番だよ。このバンドにはヴォーカリストがいない。みんなが今日のヴォーカリスト! 一緒に歌わないかい?」と、社長。そのまま、“FANTASTIC PLANET”へと繋ぐと、タブゾンビのトランペットのフレーズに合わせて、オーディエンスがラララで大合唱を巻き起こした。さらにタブゾンビと元晴が向き合って壮絶なセッションで魅せる。そこに言葉はないが、その渾身のプレイが醸し出す、得も言われぬ昂揚感にひたすら胸が熱くなる。

ラスト1曲を残してメンバー紹介のあとには、「僕らのいっぱいの愛をここに置いていきます」と社長。丈青のピアノの伴奏にのせて、元晴がトランペットで優しいメロディを紡ぎ出した美しき名曲“Spartacus Love Theme”を、どこか艶やかでセクシーなソイル流のグルーヴで丁寧に届けてくれる。スローダウンした穏やかな空気のなか、「We are SOIL&”PIMP”SESSIONS! This is exclusive session! 楽しい声、ありがとう!」と、静かに告げた社長。これで、楽しい時間も終わりか……と思ったところで、再びステージから5人の華やかな演奏が溢れ出し、最高にハッピーなセッションを繰り広げて、ソイルのステージは幕を閉じた。やはり世界のSOIL&”PIMP”SESSIONS。本当に最後まで、心も身体も揺さぶられっぱなしのステージだった。(秦理絵)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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