レポート一覧

WING TENT 15:50

魂を揺さぶる唯一無二のブルースロック!

演奏が始まると、 WING TENTは一瞬で彼女たちの色に染まった。どこにもいない、誰にもマネできない、唯一無二のブルージーなロックを叩き付けてくれた。まだ日の明るい外の風景とは対極を描く濃厚サウンドにどっぷり浸ってしまった。中野ミホ(Vo&G)、荒谷朋美(G)、小田満美子(B)、石橋わか乃(Key)、奥山レイカ(Dr)の5人がステージに現れると、7月に出たばかりのサードアルバム『WINDOW』から新曲“ハイウェイ・クラブ”で幕を開ける。超スローテンポな走り出しから、中野の独特な歌声が絡み合っていく。それから堰を切るように一気に演奏は加速していった。このスリリング感はたまらない。リズミカルな“かもめのBaby”に入ると、艶っぽい中野の歌声は重厚な響きを帯び、WING TENTを突き抜けて、空一面を覆い尽くすような声量をアピール! 曲が終わると、観客から「かっこいいよー!」と声援が飛び交うほどだった。




「初めましてDrop'sです、よろしくー! ジャパンのジャパニーズ……よくわかんないけど(笑)、楽しんでますか? 水分補給を大事に」と中野は呼びかけ、抜群のキャラも遺憾なく発揮。そして、新作から“ローリン・バンドワゴン”をここでプレイする。観客側にマイクを向けて、コール&レスポンスを試みたりと、会場とひとつになろうとする姿も印象に残った。また、荒谷や小田もステージ前方に身を乗り出し、観客を煽るアプローチを見せていた。「ありがとう、最後まで楽しんでください。わたしとあなたの未来!」と中野は言い放つと、最後に“未来”を披露する。情景が浮かぶ歌詞の世界観を大切にしながら、最大限の感情を込めて歌い上げるヴォーカルは圧巻の一言に尽きた。聴くうちに涙腺が緩んでくるほど、この曲には特別なパワーが秘められているようだ。ここに集まった多くの観客も大人びた歌と演奏の迫力に、ひとり残らず魅了されたに違いない。(荒金良介)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

  • ツイート
  • Facebookでシェア
  • LINEで送る

RO69アーティスト情報

Drop's
クイックレポート更新情報もツイート中!