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PARK STAGE 14:00

5人が織りなす極彩色のJ-POP空間

東京カランコロン、本日の登場SEは郷ひろみの“GOLDFINGER”。本気で「アチチ」な時間帯だが、メンバーは涼しげな水色にイメージカラーを統一した衣装で登場。せんせい(Vocal/keybord)のキーボードの号令で5人がおじぎする。「この時間、この場所に、このクソ暑いステージを選んで見に来てくれたことを絶対に後悔させないライヴを、J-POPを、みなさんに届けたいと思います!」と、いちろー(Vocal/Guitar)が熱く叫ぶ。“恋のマシンガン”で、せんせいの爽やかな歌声が空に解き放たれると、めくるめくカランコロンの不思議ポップワールドが幕を開けた。アルバム『UTUTU』からの攻撃的なロックチューン“僕の辞書”では、サイレンのような音色が絡んだり、「魂のトランペット、佐藤全部!」という、いちろーの声と共に、佐藤全部(Bass)がちょっとヘナヘナなトランペットで味わいを添えたり、1曲にこれでもかと要素を詰め込むのが、東京カランコロンらしい。




せんせいがぴょんぴょんジャンプしながら歌い始めた“泣き虫ファイター”のあとは、おいたん(Guitar/Chorus)のロックンロールなギターリフが最高にかっこいい“笑うドッペルゲンガー”へ。いちろーがシャツを脱ぎ捨ててTシャツ姿になり、エキセントリックなヴォーカルを炸裂させた。MCでは、「僕らって、もともとフェスに向いてないバンドだと思ってます。ヴォーカルがふたりいるとか、変なおっさんとかいたりする。いろんな種類の曲があったり。むちゃくちゃな部分も認めたうえで呼んでもらえるのは嬉しいです。だからこそ好き放題、思い切ってやれます」と、いちろーらしい誠実さで感謝を伝えた。

そして、どこか大人のムードが漂うおしゃれでポップな“スパイス”へ。せんせいといちろーのツインボーカルに、おいたんの緻密なギターが絡み合う。ラストは、おいたんのリードボーカルから始まる“J-POPって素敵ね”。躍動感溢れるバンドサウンドにのせて、左右に振るお客さんの腕がぴったりと重なると、「みんな、キレイ!」と、いちろー。途中から、大合唱となった《J-POPって素敵ね》のフレーズでは、かみむー氏(Drums)のやや外し気味の歌が飛び出したり、歌詞が「ロッキンジャパンって素敵ねー♪」に変わったりして、本当にカランコロンのライヴは楽しい。そして最後は、いちろーがバスドラムの上から大ジャンプをして演奏を締めくくると、出てきたときと同じように、せんせいのキーボードによる挨拶で5人は去っていった。王道なのに一筋縄ではいかない…いや、一筋縄でいかないのに王道なのか。もはやこれは「東京カランコロン」としか言えないポップミュージックなのだ。(秦理絵)




この4日間の模様を凝縮した「ROCKIN'ON JAPAN増刊号 ROCK IN JAPAN FES.2015」は9月12日発売予定です! 全ライヴアクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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