いきなり長谷川正法(drums/chorus)による渾身のドラムソロでスタートしたのはavengers in sci-fi! しばらくすると稲見喜彦(bass/vocal/synthesizer)と木幡太郎(guitar/vocal/synthesizer)が登場し、シンセやエフェクトを駆使した強靭かつコズミックなサウンドをぶっ放しながら1曲目の“Tokyo Techtonix”に雪崩れ込む。今年の11月16日に大阪で行われた「JAPAN CIRCUIT vol.53 ~山崎死闘編~」にも参戦してくれた彼らの雄大なロックの宇宙船は、このASTRO ARENAでも、まだまだ余裕あるぜと言わんばかりの貫禄。その様に、あっという間にアリーナにも2階席にもたくさんの観客が詰めかけた!

そして2曲目は彼らの絶対的アンセムともいうべき“Superstar”を投下! ビートの波に乗ってどこまでも飛んで行けそうなほどの夢や可能性が広がる彼らのロックに、飛び交うレーザービームの演出、みんなのジャンプ&ハンズクラップで凄まじい一体感が生まれた。続けてこちらも彼らの代表曲である“Yang 2”で、更なる疾走感と熱量を生み出し、《マホロワールド》のサビで盛り上がる!

後半の“Sonic Fireworks”では木幡のエフェクトがかかったボーカルが伸びやかに広がり、稲見が演奏しながら飛び跳ねる。ヴィジョンに映し出された大きな花火も美しく、楽しくて儚いこの一瞬一瞬の煌めきとリンクしていた。

そしてラストは“Citizen Song”。混沌としてハードなサウンドは彼らが自分たちや音楽シーンに突きつけた最新モードだが、地底から突き上げるようなビートに心を掴まれ、拳を振り上げながら体を揺らすオーディエンスたちに彼らの真意は伝わっていたように思う。恐れず挑戦を続けるその勇姿と、何が大切かを知らせてくれるようなメッセージ性の強い楽曲を2014年の最後にしっかりと届けてくれた。そう、最後に木幡が残した「ありがとう」以外にMCはなかったのだけれど、このシンプルかつ濃密なコミュニケーションに、余計な言葉はいらない、そんな潔い3人のステージだった。(上野三樹)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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