「お祭り野郎はどこにいるんだ!」というJose(Vo/Left-Gt)の第一声に、地響きのような歓声が沸き起こって、頭からオーディエンスの興奮のメーターを振り切ってしまったTOTALFAT。お馴染み、「お前ら全員、かかってこい!」を合図に、“Room45”から爆裂なパーティがスタート。フロアは早くもむんむんとした湿度が立ち込めて、靄がでそうな勢いだ。そしてここから、灼熱のパーティ・チューンを連打していく。出だしの《夏の始まり/君と交わり》から大合唱が起こり、今年最後のタオル回しと、祭りの音頭に合わせてぶんぶんとタオルを振りまわした“夏のトカゲ”。「パーティの向こうに行こう」と、強靭なBunta(Dr/Cho)のドラム・ビートと、Kuboty(Gt/Cho)のメタリックなギター、Shun(Vo/Ba)とJoseのパワフルなハイトーン・ヴォーカルで、オーディエンスの気持ちをグイグイ引っ張り上げる“Place to Try”。この1年もフェスで、ライヴで幾度となく演奏されてきた曲でもあり、キッズのシンガロングする歌声もひときわ大きく響きわたったけれども、それでもこうしてライヴで披露されると胸が熱くなる曲である。「そう、お前らは強くなれる!」。ラウドなサウンドのなかからJoseが呼びかけるこの言葉もまた、グッとくる。
そしてTOTALFATの最強ナンバーと言えばこれ“PARTY PARTY”。試しに一回やってみようと《NA NA NA NA》《Party!! Party!!》のコール&レスポンスを練習したこともあって、本番もばっちりとデカイ歌声が、GALAXY STAGEを震わせる。頭から歌いっぱなしのオーディエンス。そして声を張り上げる人々をアグレッシヴに指揮するように、ステージをフルに使ってダイナミックなアンサンブルを聴かせていく。
タイトなロックンロール“X-stream”、西海岸パンク的な明るくユーモラスな“World of Glory”で踊らせ、残り1曲を前にShunが熱く語りかけた。
「2014年は、TOTALFATはライヴの年。今日が、102本目かな?ひさしぶりに100本超えたぜ。来年は15周年という大事な大事な年になるんだけど、その節目の直前、みんなに大事なことに気づかせてもらいました」。そして、「いろんなところでライヴをやったけど、TOTALFATのライヴでは、みんないい顔をして音楽を楽しんでるって言われる。涙が出そうになる。なんて素晴らしい人に囲まれて、14年音楽をやれているんだって嬉しい気持ちになった。4人とも、お前たちを誇りに思ってる」と。何とも泣ける言葉じゃないか。
拍手や歓声のなか「俺たちなりの愛してるを言わせて下さい――お前ら全員、かかってこいや!」(Jose)と言う言葉から、超高速のシンガロング・チューン“Good Fight & Promise You”をお見舞いした。オーディエンスは最高の笑顔で、声が枯れるまで歌って、隣の子と楽しそうに跳びはねている。どこを切ってもいいシーンしかない。TOTALFATの真骨頂たるステージだった。(吉羽 さおり)





この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
RO69
ロッキング・オン公式 音楽ニュースアプリ
COUNTDOWN JAPAN 14/15 公式アプリ中!
COUNTDOWN JAPAN HISTORY

もっと見る
レポート一覧