武道館公演で完全復活し、再び多方面で奔走し始めた2014年の星野 源が、初日EARTH STAGEのアンカーとして登場だ。でも、開演ジングルが鳴って大歓声に包まれながら姿を見せるネクタイ×サスペンダー姿の彼は、半分照れくさそうに笑いながらダブルピースという、いつもどおりの飄々とした佇まい。野村卓史(Keyb)、河村“カースケ”智康(Dr)、長岡亮介(G)、石橋英子(Keyb)、伊賀航(B)という総勢6名の華やかで温かみに満ちたイントロが鳴り響き、「マクハリーっ!!」とシャウトして“ギャグ”からパフォーマンスをスタートさせる。賑やかなバンドのアップリフティングな演奏、早口フレーズの最中においても、生活の語り部たる彼の歌はスムーズに宙空へと浮かび上がり、すとんと腑に落ちるようだ。「こんばんは星野 源でーす!!」と改めて挨拶しながら“化物”をフィニッシュすると、「2年越しに来れたーっ!!」と感慨を溢れ出させる。急な体調問題のためやむなく出演をキャンセルしたCOUNTDOWN JAPAN 12/13を振り返り、「出演してくれたSCOOBIE DOにあらためて拍手を!」と促す。そしてこの日のオーディエンスに感謝の言葉を伝え、深々とお辞儀するのだった。

“フィルム”や“くだらないの中に”といった落ち着いたテンポの、一度聴いたら忘れないようなソングライティングが際立つ楽曲群では、ドリーミーなギター・フレーズがなびき、或いは、じっくり楽曲を押し広げるようなアレンジが光ったりといったふうに、辣腕バンドのスキルが発揮されてゆく。あらゆる音が歌に寄り添うように収斂し、無数のオーディエンスを歌の中に連れ去る手応えは、いつの間にか捕われてしまう「星野 源の時間」の訪れだ。「あぁ~気持ちいい! え、大丈夫だよ。トイレ大丈夫」と、先日の横浜アリーナ公演2日目本番中にトイレ(大)でステージを中座した事件を語って笑わせ、「こうやって指差すの飽きたでしょ。違うのやろうよ」と左右の肘を交互に突き出すダンスをオーディエンスに求めるなど、完全にペースを握られっ放しになってしまう。「(フロアを指して)このメンバーが揃うことって、今しかないんだよ。それって凄いことなの」と告げると、今度はメロウ&ファンキーな“ステップ”や“Night Troop”に誘うのであった。

「この曲を作ったときに、いつかみんなに聴いて貰いたいと思いました。病気のときにWiiカラオケで練習して。すっごい寂しいの! もし知っていたら歌ってください」と、どこまでも伸びる歌声で披露されたのは“夢の外へ”だ。そこから不穏でスリリングなイントロをぶっ放し、クラップを誘いながら傾れ込む“地獄でなぜ悪い”へ。ドン底で笑うための言葉と音楽が、ここにある。アンコールをきっちり催促し、本編ラストは「みんなが踊るところを観たくて、この曲を作った」という“桜の森”。盛大なシンガロングを誘って、最後にメンバーを紹介するのだった。そしてアンコールでは、オーディエンスに「また遊びに来てね!」と伝え、ハンド・マイクでステージを端から端まで練り歩きつつ大ジャンプを交えながら歌われる“Crazy Crazy”。《ふざけた場所で逢おうぜ》。そう、2014年、この歌を伝えるために、星野 源は帰って来たのだ。(小池宏和)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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