あたたかな浮遊感が漂うSEのなか姿を現したのは、若きスリーピースバンド・LAMP IN TERREN。昨年、RO69JACK 13/14で優勝し、COUNTDOWN JAPANに初登場した彼ら。

3人でステージの中央で向き合って、「ジャーン」と大きな音を一発鳴らすと、COSMO STAGEの空気は瞬く間に塗り替わる。その中で松本 大(Vocal & Guiter)が「COUNTDOWN JAPAN!」と大きく叫んで始まった1曲目は“ランデヴー”。RO69JACK 13/14で優勝を果たすきっかけとなった曲だ。松本は鋭利なギターリフを刻みながら、広いフロアをまっすぐに見つめて遠くまで見渡すように歌う。その姿には、人と繋がるために、焦燥も絶望も諦めも、そしてその先に確かにあるかすかな希望も、自分のすべてを曝け出して歌う――そんな彼の強い意思を感じた。続く“Sleep Heroism”“send me”では中原 健仁(Bass)がグルーヴィーなベースラインを奏で、力強くずっしりと響く川口 大喜(Drums)のビートはしっかりと歌に寄り添う。

その後のMCでは、松本が昨年のRO69JACK優勝や初のCOUNTDOWN JAPANを振り返りながら、「来年必ず帰ってきますと言いましたが、有言実行することができました。みんなのおかげです。本当にありがとうございます」と深く頭を下げる。そして「いつか必ず、近いうちにEARTH STAGEに出て、みんなと一緒にライヴをします」と力強い約束を、このCOSMO STAGEに残した。その後松本は、「言い過ぎかな?」とおどけてみせていたけれど、中原は「余裕でしょ」と言い返す。そのやり取りは、3人の揺るがない野心と覚悟を証明しているようだった。そしてラスト1曲は、“緑閃光”。1月14日にリリースするメジャーデビューアルバム『silver lining』から、リード曲として年末フェス会場で限定販売している楽曲だ。松本が爪弾くギターが暗闇をひとつずつ色づけていくように、壮大な景色が描いていく。ゆったりとしたテンポを保ちながら、3人はひとつひとつ大切に音を紡ぎ、目の前のオーディエンスにまっすぐに歌を届けていった。この1年、初の流通盤をリリースしたり、いくつものライヴを重ねたりと、多くの経験を積み上げてきたLAMP IN TERREN。そんな彼らの「成果」を見せつける堂々たるアクトだった。(若田悠希)




この4日間の模様を凝縮した別冊付録を、「ROCKIN'ON JAPAN3月号(1/30発売)」に封入! 全ライヴ・アクトのセットリストは、そちらに掲載されます。

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